須久洞漁港

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岩手県下閉伊郡岩泉町、三陸沿岸の深い入り江に隠された「北三陸の秘密基地」こと「須久洞(すくどう)漁港」。ここは「海のアルプス」北山崎から小本へと続く峻烈な海岸線に位置し、対馬暖流の分流がダイレクトにぶつかることで、アイナメやソイ、そして冬の「モンスター・ヤリイカ」が狂喜乱舞する超A級の釣り場です。2025年には「46cmの婚姻色アイナメ」や、一晩で「ヤリイカ38杯」の爆釣が報告され、その魚影の濃さは三陸屈指。1978年の恐竜化石「モシリュウ」発見の記憶から、龍泉洞の青き地下水が育む豊かなプランクトン、そして2025年最新の「ウニ養殖」イノベーションまで。圧倒的ボリュームで、須久洞漁港の真髄を語り尽くします。

須久洞漁港の基本スペック・施設情報

須久洞漁港は、岩手県下閉伊郡岩泉町にある第1種漁港です [19, 20]。岩泉町の最北端に位置し、険しい地形を活かした小規模ながら極めて堅牢な造りが特徴です。地元の採介藻漁業(コンブ、ワカメ、アワビ、ウニ等)の重要拠点であり、近隣の小本漁港と並び、岩泉町の沿岸漁業を支える生命線です 。

漁港名 須久洞漁港(すくどうぎょこう)
漁港種類 第1種漁港(管理者:岩泉町) [19, 20]
所在地 岩手県下閉伊郡岩泉町小本字須久洞地内
主なターゲット アイナメ(ランカー級)、ヤリイカ、クロソイ、メバル、アジ、イナダ、ドンコ
駐車場 あり(漁港内に若干のスペースあり。漁業関係者優先)
トイレ なし(近隣の「浜の駅おもと愛土館」や小本駅周辺の施設を事前に利用推奨) [21, 9]
アクセス 三陸沿岸道路「岩泉小本IC」より車で約10分。国道45号線から分岐

地形と潮回り:龍泉洞の水が注ぐ「ロックフィッシュの要塞」

須久洞漁港のポテンシャルを決定づけているのは、世界有数の透明度を誇る「龍泉洞」から小本川を通じて注ぎ込むミネラル豊富な地下水です [22, 23]。この「ドラゴンブルーの水」が海へと注ぎ込むことで、河口付近にはベイトフィッシュ(餌となる小魚)の巨大な群れが溜まり、大型のフィッシュイーターを惹きつける要因となっています [21, 24]。

潮回りについては、北緯40度の突出した地形により、外洋の親潮(寒流)と対馬暖流が激しくぶつかり合う場所にあります。2025年の最新調査では、特に北側のメイン防波堤先端部で「激流」とも言える潮の動きが確認されており、秋には60cmを超えるワラサ(ブリ)がショアからのジギングでキャッチされるなど、大物への遭遇率が飛躍的に高まっています 。海底は複雑な岩礁地帯(根)がパッチワークのように入り混じっており、アイナメやソイにとって最高の隠れ家を提供しています。

須久洞漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025年最新版

① メイン防波堤先端部:ヤリイカと巨ダイのメインアリーナ

須久洞漁港で最も潮が走る一級ポイントです。2025年12月26日の最新ニュースでは、ここで良型のヤリイカが一晩で38杯もキャッチされるという驚異的な爆釣劇が報告されました 。冬のヤリイカシーズンには、夜間のライトエギングで数釣りが期待できます。ヒットエギは「ヤマシタ ナオリー レンジハンター オレンジグロー」。先端付近は水深があるため、ボトム(底)を確実に取ることが肝要です。足場が高いため、必ず6m以上のタモ網を準備しましょう [25]。

② 港内・船溜まり護岸(ファミリー・ライトゲーム)

足場が平坦で広く、車を近くに停められる安全なエリアです。2025年10月のレポートでは、夕マズメにサビキ釣りで20cmオーバーのアジやコノシロが数釣れており、家族連れでの「お土産確保」には最適です [7]。夜間は常夜灯が点灯し、メバリングでの25cmオーバーの実績も安定。2025年12月の最新投稿では、ボトムを丁寧に探っていたアングラーが良型のカサゴを仕留めており、冬場の根魚ポテンシャルも健在です 。

③ 漁港周辺・地磯エリア:エキスパート向けのロックフィッシュ天国

漁港から続く険しい磯場は、根魚(ロックフィッシュ)の宝庫です。2025年12月13日の最新データでは、ここでテキサスリグを駆使したアングラーが、46cmの巨大なアイナメをキャッチしました 。複雑な沈み根をタイトに攻める技術が求められますが、その分、三陸ならではのビッグゲームを楽しむことができます。※滑り止めのスパイクシューズとライフジャケットの着用は必須です。

恐竜「モシリュウ」と台風からの再起|岩泉に刻まれた魂の記録

須久洞漁港の周囲には、一億年の歴史を遡る神秘と、過酷な災害を乗り越えてきた人々のレジリエンスが息づいています。

日本初の恐竜化石発見地「茂師海岸」

須久洞漁港のすぐ南、茂師(もし)地区では、1978年に日本で初めて公式に鑑定された恐竜化石「モシリュウ」が発見されました [22, 26]。これは約1億年前の白亜紀の地層から見つかったもので、当時の三陸が恐竜たちの楽園であったことを証明しています [27]。釣り人が立つ岩礁の一部にはアンモナイトの化石が今も眠っており、地球の壮大な歴史を感じながら竿を振ることができます [9, 28]。

2016年台風第10号、壊滅からの復活

東日本大震災の被害に加え、岩泉町にとって忘れられないのが2016年の台風第10号による小本川の氾濫です 。地域の基幹産業であるサケの孵化場は壊滅的な被害を受けましたが、翌2017年には最新の設備を導入して完全復活を遂げました 。この迅速な復旧は「ビルド・バック・ベター(より良い復興)」の象徴。釣り人が目にする豊かなサケの跳ねは、岩泉の人々の「不屈の精神」そのものなのです。

2025年 須久洞漁港の最新ニュースとトピックス

2025年、岩泉町では環境保護と地域の新しい魅力が話題を呼んでいます。

  • 【2025年12月】ヤリイカ当たり年の熱狂: 12月後半、海水温の低下とともにヤリイカの巨大な群れが接岸 。一晩で40杯近い実績を出すアングラーも現れ、三陸北部の冬の夜釣りが熱狂的な盛り上がりを見せています。
  • 【最新】ウニ養殖試験の成功と「キャベツウニ」: 磯焼け対策として岩泉町で進められていた「ウニの陸上養殖」が2025年に成功 。規格外の野菜(キャベツ)を餌にした甘いウニが「浜の駅おもと愛土館」で提供され、新たな特産品として注目を浴びています。
  • 【話題】三陸沿岸道路 全線開通の効果: 2025年8月の全線開通により、仙台・盛岡方面からのアクセスがさらに容易になりました 。週末の堤防には県外ナンバーの車も多く見られ、交流人口の拡大が進んでいます。

施設情報と「岩泉・小本」の絶品グルメ

須久洞漁港での釣行を完璧なものにするために、周辺の「魂の味」をチェックしましょう。

  • 浜の駅おもと愛土館: 漁港から車で数分。とれたての「小本わかめ」や、岩泉町特産の「短角牛(たんかくぎゅう)」のステーキが味わえます 。特に、養殖に成功したばかりの「キャベツウニ」の丼は、ここでしか食べられない至宝です。
  • 龍泉洞: 漁港から車で約20分。日本三大鍾乳洞の一つ。洞内を巡った後に飲む冷たい「龍泉洞の水」は、体の芯から浄化されるような美味しさです [29]。
  • 岩泉ヨーグルト: 全国的にファンが多い、もっちりとした食感のヨーグルト。釣りの後のリフレッシュに最適で、道の駅いわいずみ等で購入可能です 。

駐車場と安全対策:物流車両と高波に注意

須久洞漁港は現役の漁業拠点です。以下のルールを厳守しましょう。

  • 駐車場マナー: 漁港内に駐車可能なスペースがありますが、漁師さんのフォークリフトや作業車両の進路を絶対に塞がないでください [20]。路上駐車は厳禁です。
  • 不意の「土用波」への警戒: 三陸北部の外洋に面した堤防では、突然の大きなうねりが堤防を越えることがあります [15, 16]。必ず最新の気象情報を確認し、ライフジャケットを着用しましょう。
  • トイレ事情: 漁港内にはありません。車で数分の「浜の駅おもと愛土館」や小本駅の施設を事前に利用するのが鉄則です 。

須久洞漁港を愛するアングラーの心得

龍泉洞が育むこの聖なる海を守り続けるために、以下のマナーを厳守しましょう。

  • ゴミの完全持ち帰り: 三陸の美しい景観を守るため、釣り糸一本、エサの袋一つ残さないようにしましょう [17]。
  • 漁業者優先の徹底: 港は漁師さんの大切な仕事場です。網が干してある場所や漁船付近での釣りは控え、笑顔で挨拶を交わしましょう [18]。
  • サケ・マスの規制: 季節により採捕制限がかかる区域があります。現地の看板を必ず確認し、ルールを遵守してください。
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