厨漁港

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福井県丹生郡越前町厨(くりや)、越前海岸のほぼ中央に位置し、日本海屈指の水揚げを誇る「越前がに」の総本山として知られる「厨(くりや)漁港」。ここは室町時代の公家・三条西実隆の日記『実隆公記』(1511年)にすでに越前蟹の記述が見られる歴史の地であり 、明治43年には全国で初めて皇室にズワイガニを献上した誉れ高き港です。釣り人にとっては、堤防からわずか数十メートルで深海へと落ち込む「越前ドロップオフ」が、メーター級の「寒ブリ」や「座布団ヒラメ」を呼び寄せる、福井随一のストロング・フィールド。2025年冬の「越前かにまつり」の熱気から、北前船主・右近家が築いた富の歴史、そして1983年の教訓を刻む防災リテラシーまで。圧倒的ボリュームで、厨漁港の真髄を解き明かします。

厨漁港の基本スペック・施設情報

厨漁港は、福井県が管理する県内唯一の第4種漁港「越前漁港」の中核を成す地区です 。約40隻の底びき網漁船が所属し、越前がにの約7割を水揚げする [12]、まさに福井の「水産経済の心臓部」。隣接する「道の駅 越前」や「越前がにミュージアム」と共に、福井県内でも最大級の集客力を誇るレジャー拠点でもあります。

漁港名 厨漁港(くりやぎょこう / 越前漁港 厨地区)
漁港種類 第4種漁港(管理者:福井県越前漁港事務所)
所在地 福井県丹生郡越前町厨
主なターゲット ブリ、ハマチ、ヒラメ、アオリイカ、マダイ、サゴシ、アジ、ヤリイカ
駐車場 あり(道の駅越前駐車場、アクティブランドグラウンド等。非常に広大です)
トイレ あり(道の駅内や漁港周辺施設に完備。高規格です) [13]
アクセス 北陸自動車道「敦賀IC」より約50分。ハピライン武生駅より福鉄バス「武生越前海岸線」で約60分。

地形と潮回り:水深20mを射程に収める「対馬暖流の回廊」

厨漁港の爆発的な魚影を支えているのは、岸壁から一気に深くなるダイナミックな海底地形です。港内から一歩外向きにキャストすれば、水深は15m〜20mに達し、これが沖合を北上する対馬暖流に乗ってやってくる大型回遊魚を堤防際まで呼び寄せます。海底は岩礁帯と砂地が入り混じり、潮が当たる堤防先端部には常に強力な「ヨレ」が発生し、プランクトンが密集する好漁場を形成しています。

2025年の最新海洋調査によれば、付近の海水温は例年より高く推移しており、12月末までハマチやサゴシの活性が維持される「ホットスポット」となっています。2026年に向けては、海水温の変化により冬季の「ヤリイカ」の接岸時期が早まると予測されており、1月〜3月の厳寒期におけるエサ巻きエギを用いたディープ攻略が、釣果を大きく左右するでしょう 。

厨漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新版

① 越前漁港広場・堤防先端(巨大青物&真鯛)

厨で最も一発大物の期待値が高い、アングラーの羨望の的。2025年冬、ここで「ビッグバッカー 107HW」をフルキャストしたアングラーが、80cm級のブリを仕留めています。潮流が非常に速いため、底をしっかり取れる60g前後のメタルジグが、2025年のメインタクティクス。朝まずめの「ゴールデンタイム」には真鯛の回遊も安定しています。

② 「道の駅越前」裏・テトラ帯(アオリイカ&ロックフィッシュ)

秋の主役、アオリイカの特級ポイント。2025年のシーズンでは「エギ王K 3.5号(軍艦グリーン)」への反応が抜群で、胴長25cm超の良型実績が相次いでいます。また、足元のスリットに「根魚玉」を通せば、30cm級のアコウ(キジハタ)も高確率でヒット。根掛かりを恐れずタイトに攻めるのが厨流の攻略法です。

③ 港内護岸・船溜まり周辺(アジング&サヨリ)

足場が完璧に整備されており、初心者やファミリーに最適。冬場には35cmクラスの「サンマ級」サヨリが回遊し、専用のサヨリ仕掛けを用いた表層引きで賑わいます。2025年のアジング最新レポートでは、1.0gの「アジスタ!」を用いたドリフト釣法が、25cm級のアジを連発させています。船の係留ロープを避けて狙うのがポイントです。

1511年の日記と献上ガニ|厨が歩んだ「カニ文化」の王道

厨漁港の歴史は、そのまま「越前がに」のブランドの歴史でもあります。

室町時代の公家も愛した味

厨漁港の重要性を物語る最古の記録は、1511年(永正8年)の『実隆公記』に遡ります。当時の公家が「越前蟹」を贈答した記録があり、500年以上前から都の人々を魅了していたことが伺えます 。また、明治43年、当時の四ヶ浦町(現在の越前町厨)で獲れたカニを皇室に献上した際、ハサミの根元に「産地証明のタグ」を取り付けたことが、現在のブランドタグ制度のルーツとなりました 。

北前船主「右近家」がもたらした栄華

江戸時代から明治にかけて、厨は北前船の重要な寄港地・風待ち港としても繁栄しました。船主自らが商品を売り買いする「買積(かいづみ)」商法により、北海道からの昆布が越前の食文化を形作り、莫大な富をもたらしました [14, 15]。歴史ある「厨八幡神社」に奉納された船絵馬や、当時の船頭たちの厳格な規律を記した「船中掟心得書」は、荒波に挑んだ男たちの誇りを今に伝えています 。

2025年 厨・越前エリアの最新ニュースとトピックス

2025年、越前町では伝統の継承と食のブランド化を象徴するニュースが届いています。

  • 【2025年11月】越前かにまつり2025開催: 11月15・16日、22・23日に開催 。最高級ブランド「極(きわみ)」の即売やセイコガニ汁(500円)を求めて、全国から5万人以上の来場者が集まり、空前の盛り上がりを見せました。
  • 【話題】「越前紅ズワイガニ」解禁フェア: 2025年9月、福井県内で唯一越前町でのみ水揚げされる「紅ズワイガニ」が解禁 。真っ赤に染まったカニ丼がSNSで話題となり、秋の新たな風物詩として定着しています。
  • 【最新】2026年3月「越前朝市・かに感謝祭」: 2026年3月14・15日に開催予定 [16]。シーズン最後の売り尽くしイベントとして、多くのリピーターの来場が見込まれています。

施設情報と「越前ブランド」の絶品グルメ

厨漁港を訪れたなら、ここでしか味わえない「究極の味」をチェックしましょう。

  • 魚屋の喰い処 まつ田: 越前海岸を代表する超人気店。2025年も「まつ田せいこ丼」が絶品。セイコガニ2杯分を贅沢に使用し、内子と外子の濃厚な旨味が詰まった丼は、冬の越前を訪れるなら外せないグルメです 。
  • お食事処 かねいち: 水産会社直営店ならではの鮮度が売り。11月〜3月には「越前がに食べ放題バイキング」も登場し、リーズナブルに高級食材を楽しめると大人気です 。
  • 海の幸 食処 えちぜん: 漁師直営店。生簀から上げたばかりの「越前がに」をその場で調理。一番人気の海鮮丼は、厨近海で獲れた地魚が山盛りに盛られた宝石箱です 。

安全設備とルール:1983年日本海中部地震の教訓

厨漁港は強固な堤防を備えていますが、過去の教訓を風化させてはいけません。

  • 揺れを感じたら即退避: 1983年の日本海中部地震では、日本海側各地で津波被害が発生しました [9, 10]。地震の際は堤防を過信せず、即座に「高台(くりや漁港広場背後の斜面等)」へ避難してください。
  • 第一波よりも後に警戒: 1983年の教訓として、第一波よりもその後の波の方が大きくなったという証言が残っています。警報が解除されるまで絶対に海岸へ近づかないでください。
  • 救命胴衣の着用義務: 厨漁港の大波止は高さがあり、万が一の落水は生命に関わります。2026年も無事故の釣り場を維持するため、必ずフローティングベストを着用しましょう 。

厨の豊かな歴史を未来へ繋ぐアングラーの心得

皇室献上蟹を育んできたこの歴史ある海を未来へ残すため、以下のマナーを遵守してください。

  • ゴミの完全回収: 越前海岸の景観を汚す行為は、釣り場閉鎖に直結します。ラインの切れ端一つ残さない美徳を持ちましょう。
  • 漁師さん優先の徹底: 港は地元の漁師さんの大切な仕事場です。笑顔で挨拶を交わし、作業中は適切な距離を保ちましょう。
  • 資源保護の意識: 大型ヒラマサやアコウは定着性が強い資源です。2026年も豊かな海を次世代に繋ぐため、必要以上の釣果は優しくリリースしましょう。
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