佐賀県唐津市鎮西町、豊臣秀吉が朝鮮出兵の拠点として築いた「名護屋城」の膝元に広がる「名護屋(なごや)漁港」。ここは文禄元年(1592年)、徳川家康ら全国の名だたる大名が15万人もの軍勢を率いて集結した「歴史の最前線」であり、現代では玄界灘の激流が尺アジを育む「九州屈指の爆釣拠点」です。2026年1月、最大34cmを記録した大型アジの乱舞や、100杯以上のイカが泳ぐ「いけす」を備えた名店の活気。秀吉が眺めた加部島の絶景から、1983年の津波被害を乗り越えた強固な防災堤防、そして名物「サザエのつぼ焼き」の磯の香りまで。戦国浪漫と海洋の豊穣が溶け合う、名護屋漁港の全てを圧倒的ボリュームで描き出します。
名護屋漁港の基本スペック・施設情報
名護屋漁港は、佐賀県が管理する第3種漁港です [1, 19]。玄界灘の離島・馬渡島などへの定期船「ゆうしょう」が発着する物流のハブでもあります。天然の防波堤となっている加部島のおかげで湾内の波は非常に穏やかですが、外海側は対馬暖流の影響をダイレクトに受ける、ダイナミックな表情を持っています [20]。
| 漁港名 | 名護屋漁港(なごやぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第3種漁港(管理者:佐賀県) [1] |
| 所在地 | 佐賀県唐津市鎮西町名護屋 |
| 主なターゲット | アジ(尺アジ)、アオリイカ、サバ、サゴシ、カサゴ、ハタ類、真鯛 |
| 駐車場 | なし(名護屋港周辺の公共スペースを利用。漁業活動を最優先) |
| トイレ | あり(定期船待合所や名護屋城博物館付近に完備) |
| アクセス | 西九州自動車道「唐津IC」より車で約40分。昭和バス「名護屋港入口」下車。 |
地形と海洋特性:加部島が守る「静」と玄界灘の「動」
名護屋漁港を特徴づけるのは、眼前に浮かぶ加部島(壁島)による天然のシールド効果です [20]。この地形のおかげで港内は常に穏やかで、ベイトフィッシュであるキビナゴやカタクチイワシが溜まりやすい「天然の生簀」のような構造になっています。海底は砂地をベースに、防波堤沿いの基礎石やテトラ帯が複雑な沈み根を形成しており、ロックフィッシュの絶好の棲み処です。
2025-2026年の海況分析では、平均海面の水温上昇に伴い、アカハタやユカタハタといった南方系の魚種も湾内で確認されています。特に冬場はアジングが最盛期を迎え、夜間の常夜灯周りではアジとサバが交互にヒットする高活性モードに突入します。マズメ時には外海からの上げ潮に乗って、尺アジやサゴシの回遊が頻繁に起こるエキサイティングなフィールドです [2]。
名護屋漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2026年最新版
① メイン長防波堤・先端エリア(尺アジ&大型サゴシ)
名護屋で最も実績の高いメインポイント。2025年12月23日の記録では、ここで28cm〜34cmの尺アジが連発しています [2]。2026年のヒットパターンは、20号のウキを用いた遠投サビキや、フロートアジング。ルアーは「ライズジャパン ライズジグ ゼブラグロー」などの明滅効果が高いものが推奨されます [2]。サバの猛攻をかわし、ベタ底を這わせるのが大型アジを仕留めるコツです。
② 港内護岸・常夜灯周り(ナイトエギング&ライトゲーム)
夜間に本領を発揮するエリア。駐車場側から続く常夜灯がベイトを寄せ、そこにアオリイカやヤリイカが差し込みます。使用エギは「ヤマシタ マリア エギ王K 3号(ムラムラチェリー)」や「ダイワ エギ(軍艦グリーン)」が2026年も鉄板カラーです [2]。また、テトラの隙間を狙うと15cm〜20cmのカサゴ(アラカブ)が数釣れるため、ファミリーでのライトゲームにも最適です。
③ 名護屋大橋周辺・申浦エリア(青物&根魚)
橋脚周りの強いカレントを狙うポイント。2025年の実釣レポートでは、タイラバやジギングでマダイやマハタ、アカハタの好釣果が報告されています。潮が走るタイミングでボトム付近を丹念に探ることで、一発大物の高級根魚に出会える確率が高いポイントです。
天下人の野望と名護屋城の遺構|秀吉が夢見た巨大都市
名護屋漁港の背後には、戦国時代の終焉を象徴する壮大なドラマが眠っています。
「名護屋城」と15万人の幻の都市(1592年〜)
文禄元年(1592年)、豊臣秀吉は朝鮮出兵の司令部として名護屋城を築き、周辺には徳川家康、伊達政宗、加藤清正ら名だたる大名が200家以上も参集しました [21]。わずか半年で大坂城に次ぐ規模の巨大城郭と、人口10万〜20万人を誇る城下町が出現した事実は、日本の都市史上最大のミステリーの一つです。釣行の際に見える石垣や陣跡は、まさに「戦国時代の最前線」であった記憶を今に伝えています。
1983年日本海中部地震の犠牲と防災の誓い
名護屋・唐津沿岸の歴史において、1983年5月26日の記憶は重く刻まれています。日本海側を襲ったこの津波では、釣り客17名を含む多くの命が奪われました。この地震による被害金額は秋田県等を含め1400億円を超え、名護屋漁港においても船舶の転覆や損壊が発生しました [22, 23]。この教訓が、現在の「即時避難」という厳格な安全指針の礎となっています。
2025-2026年 名護屋漁港の最新ニュースとトピックス
- 【最新】2026年1月「尺アジ」回遊中: 年明けから30cmオーバーの尺アジ実績が急増。特に「アイリー」氏らによる27cm〜34cmの報告がSNSを賑わせています [2]。
- 【2025年3月】名護屋城博物館リニューアル: 3月22日より常設展示がリニューアル公開。秀吉の「黄金の茶室」が話題を呼び、歴史ファンと釣り客が入り混じる賑わいを見せています [24]。
- 【話題】「サバの猛攻」発生: 2025年12月末、アジ狙いのサビキにサバが20匹以上連チャンする現象が確認され、ライトゲームアングラーの間で話題となりました [2]。
周辺施設と波戸岬名物「サザエのつぼ焼き」
名護屋漁港を訪れたなら、絶対に外せない「磯の香」を堪能しましょう。
- いかの活造り 大和: 名護屋大橋のたもとに位置。海から直接ポンプで引いた生け簀には100杯以上のイカが泳ぎ、究極の鮮度を楽しめます [25, 26, 27]。
- 波戸岬サザエのつぼ焼き売店: 漁港から車で5分。地元のお母さんたちが炭火で焼くサザエ(800円〜)やイカ焼きは絶品。醤油の焦げた匂いがお腹を満たしてくれます [28, 29]。
- 玄海海中展望塔: 日本海側唯一の施設。水深7mの窓から野生のクロダイやメジナを観察でき、2025年にはプロジェクションマッピングも導入されました。
安全設備とルール:玄界灘の掟とライフジャケット
- ライフジャケットの完全着用: 2022年以降の完全義務化に伴い、桜マーク付きのライフジャケット着用は必須です。着用なしは免許停止等の罰則対象となります。
- 津波への即時避難: 1983年の教訓から、強い揺れを感じたら荷物を置いて名護屋城跡方面の高台へ避難してください [16]。
- サケ・マスの採捕制限: 2025-2026年も、佐賀県内での遊漁によるサケ・マス・ハタハタの採捕は厳しく制限されています。現地の看板を遵守しましょう [30]。
