徳島県阿南市椿町小杭、紀伊水道に突き出した半島の険しい山々と、深い藍色の海が織りなす秘境の港「小杭(こぐい)漁港」。ここはかつて戦国・江戸時代に「阿波水軍」を率いた森氏が本拠を構えた椿泊(つばきどまり)に隣接し、中世から続く歴史と誇りが波音に溶け合う場所です。陸路の難所であったがゆえに守られてきた手付かずの自然は、アングラーにとって「最後の楽園」。2025年から2026年にかけての最新釣況では、マダイやブリといった大型青物の回遊に加え、名物「椿泊のハモ」を育む豊かな汽水域の影響を受け、他では見られない巨大なシーバスの実績も上がっています。阿波水軍の末裔たちが守るこの港の真髄を、圧倒的な情報量で解き明かします。
小杭漁港の基本スペック・施設情報
小杭漁港は、徳島県阿南市が管理する第1種漁港です。昭和28年(1953年)3月5日に漁港指定を受け、椿泊漁業協同組合の管轄下にあります。橘湾の南端、蒲生田岬の北側に位置するこの港は、入り組んだリアス式海岸の最深部に近い形状をしており、周囲を山々に囲まれた天然の「要塞」のような佇まいが特徴です。漁業活動が主体であり、漁師さんとのコミュニケーションが釣行の鍵となる、地域密着型の漁港です。
| 漁港名 | 小杭漁港(こぐいぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第1種漁港(管理者:阿南市) |
| 所在地 | 徳島県阿南市椿町小杭 |
| 主なターゲット | マダイ、ブリ、ハマチ、アジ、シーバス、アオリイカ、ガシラ(カサゴ) |
| 駐車場 | あり(漁港内に広い公共スペースあり。漁船の作業場所を避けて駐車してください) |
| トイレ | あり(個室トイレ完備。施設管理が行き届いています) |
| アクセス | 徳島自動車道「徳島IC」より車で約1時間15分。JR牟岐線「阿波橘駅」より車で約30分。 |
地形と潮流:阿波水軍が選んだ「最強の隠れ港」
小杭漁港が位置する椿泊周辺は、徳島県内でも屈指の良港として知られます。リアス式海岸特有の入り組んだ海岸線は、外海の荒波を消し去る一方で、椿川の河口がもたらす豊富な栄養分を湾内に留めます。2025年の最新海洋工学データによれば、椿川直下の海底は、かつての谷が沈水した際に100m近い軟弱地盤を形成しており、この「深みの変化」が大型魚を呼び寄せる要因となっています。
また、橘湾と紀伊水道を分かつ半島の南側にあるため、潮の流れは非常に複雑です。満潮時には新鮮な外海水が流れ込み、干潮時には湾内の栄養豊富な水が押し出されるため、堤防周辺は常にベイトフィッシュ(アジ・イワシ)で溢れています。海底は岩礁帯と砂地がパッチワーク状に広がっており、エギングやショアジギングにおいて根掛かりを恐れずボトムを攻める勇気が、2025年の好釣果に繋がっています。
小杭漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新戦略
① 外側大堤防・先端部(マダイ&青物)
小杭で最も夢があるポイント。2025年冬の最新トレンドは、マダイやブリを狙った遠投カゴ釣りです。潮の流れを読み、水深15m前後のタナを流すことで、60cm級のマダイが飛び出すことも珍しくありません。2025年から2026年にかけては、25cmを超える良型のマアジもここで多くキャッチされており、ライトゲームのアングラーは0.6gのジグヘッドに「ダイワ シラスビーム 1.5in(微弱グローピンク)」等のワームを使用し、繊細なアタリをモノにしています。
② 港内石積み&船影エリア(根魚&シーバス)
椿泊特有の入り組んだ構造を利用した釣り。船の陰やロープの周りには、ベイトを狙う大型のシーバスが潜んでいます。2025年12月の釣果報告では、70cmクラスの「ランカーシーバス」が、ミノーのデッドスローリトリーブで仕留められています。また、足元の隙間を狙う穴釣りでは、20cm級のカサゴが安定。2026年への展望として、さらなる巨大化が期待されるキジハタ(アコウ)の放流効果も出始めています。
③ 椿泊側・テトラ帯(アオリイカ)
秋のシーズンには墨跡が堤防を埋め尽くすほどの人気ポイント。2025年11月15日には、1kg近い良型アオリイカが「ヤマシタ エギ王LIVE(パッションレッド)」でキャッチされています。小杭周辺のイカは非常にパワフルで、鳴門海峡の潮流に鍛えられた個体が多いため、3.5号のエギでしっかりアピールするのが2025年の定石です。
阿波水軍と森一族の誇り|「松鶴城」の城下町・小杭
小杭漁港とその周辺には、日本の海運と軍事を支えた豪傑たちの記憶が今も色濃く残っています。
阿波水軍の本拠地・椿泊の繁栄
戦国時代、阿波水軍の大将であった森村春は、徳島藩主・蜂須賀家政からこの地を与えられ、土佐への押さえとして「松鶴城(しょうかくじょう)」を築城しました(現在の椿泊小学校付近)。森一族は3,000石の知行地を持ち、朝鮮出兵や大坂の陣でも武功を挙げた勇猛果敢な一団でした。江戸時代には、徳島藩主の参勤交代や輸送を担当する「海上方」として活躍し、小杭周辺は水軍の家臣(舎人)たちが住まう、格式高い城下町として賑わいました。
八幡神社の由来と「椿の木」の伝説
小杭漁港の近くにある八幡神社には、心温まる伝説が残っています。昔、80歳ほどの老人がこの地を訪れ、椿の木で10cmほどの神像を刻んで立ち去りました。村人たちがこの像を産土神として祀ったのが神社の始まりとされ、地名の「椿」もこれに由来すると言われています。釣行の合間にこの歴史ある神社を参拝すると、かつての水軍たちが海上の安全を祈った敬虔な空気を感じることができます。
2025-2026年 小杭漁港の最新ニュースとトピックス
2025年、小杭地区では環境保全とレジャーの共生を目的とした新たな動きが活発化しました。
- 【2025年3月】椿自然園の椿まつり: 3月1日から20日まで開催。700種類3000本の椿が咲き誇り、小杭を訪れる釣り人たちもその美しさに足を止めました。
- 【2026年1月】釣〜リズムフェスティバル2026: 1月11日に隣接する牟岐エリア等と連動して開催。徳島県知事杯グレ釣り大会に向け、小杭周辺でも磯釣りの熱気が高まっています。
- 【話題】椿泊のブランド「ハモ」復活: 2025年、地元漁協による資源管理が実を結び、良質なハモが安定して水揚げされています。関西圏の料亭からの引き合いも強く、地域経済の柱となっています。
施設情報と「水軍の街」の絶品ハモ料理
小杭漁港での釣行を忘れられない思い出にするなら、周辺の「磯の味」は外せません。
- 椿自然園: 橘湾を一望できる展望風呂と食事が自慢。一番人気の「ハモ♪大満足プラン」では、地元椿泊のブランドハモを鍋、刺身、天ぷらで堪能できます。2025年より解禁となったアワビ満喫プランも、宿泊者から高い評価を得ています。
- 展望露天風呂: 椿自然園内にあるおひとり様用露天風呂。釣りの後の冷えた体に、橘湾の絶景を眺めながらの入浴は最高のリフレッシュとなります。
- 地元新鮮野菜の直売: 椿泊周辺で採れた新鮮な野菜も密かな人気。魚だけでなく、大地の恵みもお土産として2025年のトレンドになっています。
安全設備とルール:阿波水軍の海と正しく向き合う
小杭漁港は強固な堤防を備えていますが、以下の安全ルールを徹底しましょう。
- 津波からの避難: 南海トラフ地震の際、小杭地区は最大クラスの津波が想定されています。1946年の昭和南海地震では、周辺の椿町浜周辺で大きな被害が出ました。揺れを感じたら即座に背後の山側や指定の高台(八幡神社周辺など)へ避難してください。
- ライフジャケットの完全着用: 2025年度も徳島県内での海上事故防止キャンペーンが継続中。特に潮通しの良い堤防先端では、自己防衛のために着用を。
- 立入禁止区域の遵守: 漁網の乾燥場やクレーン周辺など、一部立入が制限されている箇所があります。現地の看板に従い、健全な釣行を心がけましょう。
