徳島県海部郡海陽町鞆浦、かつて阿波藩主・蜂須賀氏が南方警備の要として「鞆浦御陣屋」を置いた統治の拠点「鞆奥(ともおく)漁港」。ここは江戸時代、参勤交代の船が潮待ちを過ごし、物流と軍事が高度に交差した「海府の城下町」です。釣り人にとっては、四国屈指の清流・海部川が運ぶ滋養が太平洋と激突する、大型マダイや「寒グレ」の超実戦型フィールド。2025年12月にはショアラバで70cm級の巨鯛が、2026年1月には「釣〜リズムフェスティバル2026」の舞台となり、全国からトップアングラーが集結しています。1946年の昭和南海地震で「1.2mの大地沈降」が発生した凄まじい地殻変動の歴史を刻みつつ、現代のゲームフィッシングの最前線として進化し続ける鞆奥の全貌を、圧倒的ボリュームでお届けします。
鞆奥漁港の基本スペック・施設情報
鞆奥漁港は、徳島県が管理する第2種漁港です。1952年(昭和27年)4月7日に指定を受け、現在は徳島県漁港漁場協会および鞆浦漁業協同組合の管轄下にあります。海陽町の中心部に位置し、かつては鰹漁の拠点として隆盛を極めました。現在は沿岸漁業に加え、最新の防災拠点としての機能も強化されており、令和6年度(2024年度)も水産物供給基盤機能保全事業による岸壁修繕が進められています。広々とした港湾構えは、初心者から大型青物を狙うベテランまで、あらゆるアングラーを受け入れる懐の深さを誇ります。
| 漁港名 | 鞆奥漁港(ともおくぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第2種漁港(管理者:徳島県) |
| 所在地 | 徳島県海部郡海陽町鞆浦字東町・新屋敷 |
| 主なターゲット | マダイ、グレ、アジ、アオリイカ、サワラ、ブリ、カサゴ(ガシラ)、シーバス |
| 駐車場 | あり(港内に広い公共スペースあり。漁船や作業車両の邪魔にならないよう注意) |
| トイレ | あり(港周辺や近隣の産直施設等に完備。非常に清潔です) |
| アクセス | 神戸淡路鳴門自動車道「徳島IC」より車で約1時間50分。JR牟岐線「海部駅」より徒歩約10分。 |
地形と潮流:海部川の「滋養」が太平洋と激突する交差点
鞆奥漁港の最大の特徴は、四国屈指の清流・海部川の河口近くに位置することによる「汽水と外洋の融合」にあります。河川から供給される膨大な栄養塩が、太平洋を流れる黒潮の分流と混ざり合うことで、プランクトンが爆発的に発生し、それを追って多彩なベイトフィッシュが港周辺に停滞します。港内は平均水深5m〜8mですが、一歩外側の磯場や防波堤先端は急激に15m以上まで落ち込むドロップオフを形成しています。
2025年の最新海洋工学データによれば、現在の底質は砂岩をベースにした岩礁帯が多く、これがアオリイカの格好の産卵床として機能しています。特に満潮から下げ潮に転じる際、海部川の押し出す淡水が外海とぶつかり、堤防周辺で強力な「潮目」を形成します。このタイミングこそが、ショアジギングにおける青物回遊や、大型マダイの補食スイッチが入る、鞆奥ならではのゴールデンタイムです。冬場は北西風が強い徳島において、背後の山が風を遮るポイントが多く、12月末〜2月の厳寒期でも高い釣行率を維持できるのが魅力です。
鞆奥漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新戦略
① 南側メイン大堤防・先端エリア(青物&ショアラバ)
鞆奥で最も「夢」がある一級ポイント。2025年冬のトレンドは、タングステン製タイラバ(ダイワ TGベイト 60g等)を用いたショアラバです。潮流に合わせてリグを流し込み、カケアガリの際をスローにトレースすることで、70cmオーバーの大型マダイが安定してヒットしています。また、朝夕のまずめ時には「ダイワ セットアッパー 125S-DR」のチャートバックカラーへの反応が良く、ベイト(イワシ)を追い回すメジロやサワラの強烈なファイトを楽しむことができます。
② 港内護岸・車横付けエリア(ファミリーサビキ&アジング)
足場が完璧で、初心者や家族連れに最適なポイント。2026年1月のアジング調査では、1g以下の軽量ジグヘッドに「レインズ チビキャロスワンプ(クリア系)」を用いたメソッドで、15cm〜20cmのアジが安定してヒットしています。夜間は常夜灯の影響を受け、尺近いメバルやカサゴも期待できるエリア。駐車場が近く、トイレも完備されているため、冬の寒冷期でも短時間の時合を逃さずエントリーできるのが魅力です。
③ 鞆浦城跡下・地磯エリア(寒グレ&アオリイカ)
歴史の崖下を攻める本格派向けのポイント。冬場には、フカセ釣りで40cm級の口太グレが狙える好ポイントとして知られます。また、秋から冬にかけてのエギングでは「ヤマシタ エギ王K 軍艦グリーン3号」の安定感が2025年も継続。潮の流れが速いため、エギをドリフトさせながらボトムを取る高度な技術が求められます。満潮時には足場が制限される箇所があるため、潮位表の確認が必須です。
「鞆浦御陣屋」の威風と1.2mの沈降|鞆奥の郷土史
鞆奥漁港の周囲には、武士たちの誇りと、大地をも揺るがす自然の猛威が刻まれています。
阿波藩の南方拠点・鞆浦御陣屋
江戸時代、徳島藩主・蜂須賀氏は南方の海防と統治のため、鞆浦に「御陣屋」を設置しました。ここには代官が置かれ、参勤交代の船運や徴税を司る、海府(海部郡)の中心地として栄えました。現在も残る「鞆奥の街並み」は、往時の城下町の趣を色濃く残しており、漁師たちと武士が共生した独特の文化を今に伝えています。釣行の合間に歴史ある路地を歩くと、かつての水軍たちが海上安全を祈った敬虔な空気を感じることができます。
1946年「昭和南海地震」と地盤の沈下記録
鞆奥地区は過去、幾度も巨大地震に襲われました。1946年の昭和南海地震では、衝撃的なことに約1.2mもの地盤沈下が発生しました。これにより震災前の海岸線は大きく後退し、多くの人家や塩田が水没する壊滅的な被害を受けました。港の近くにある「天神社の石垣」には、当時の津波が到達した高さが示されており、住民たちが愛宕山へ逃げ延びた歴史を伝えています。この「大地が沈む」という過酷な経験こそが、現在の鞆奥の高い防災意識の源泉となっています。
2025-2026年 鞆奥漁港の最新ニュースとトピックス
2025年、鞆奥漁港は新たな交流の時代の幕開けを迎えました。
- 【2026年1月11日】釣〜リズムフェスティバル2026: 鞆奥・牟岐エリアを挙げた大規模大会が開催。優勝者には豪華賞品が贈られ、全国から集まった磯釣り師たちの熱気に包まれました。
- 【2025年12月】BS朝日『魚が食べたい!』放映: 鞆奥周辺での伝統的な一本釣り漁が紹介。ベテラン漁師の「潮の読み」による神業的な釣果が、全国の視聴者に衝撃を与えました。
- 【最新】冬の「寒グレ」好調: 2025年末から海水温が安定し、地磯周辺でのグレのサイズが例年より大型化。45cm級の報告が相次いでいます。
「一本釣りの街」の絶品グルメと特産品ガイド
鞆奥漁港での釣行を完璧なものにするなら、周辺の「海府の味」を堪能しましょう。
- お食事処 味政(宍喰エリア): 鞆奥から車でわずか数分。1,800円前後の「海鮮丼」は、鞆奥周辺で獲れたばかりのアジやマダイが溢れんばかりに乗っています。2025年も「噂は本物」と評される鮮度で多くのアングラーを虜にしています。
- 海部川の天然鮎: 夏場には全国的なブランドを誇る鮎料理が登場。漁港の海の幸と、清流の山の幸が同時に楽しめるのが鞆奥の最大の贅沢です。
- 地魚干物セット: 鞆浦漁協直売所等で購入可能な、地物アジやカマスの天日干し。お土産として2026年も不動の人気を誇ります。
安全設備とルール:1.2m沈下の教訓を忘れずに
鞆奥漁港は強固な岸壁を備えていますが、自然災害への備えは必須です。
- 揺れを感じたら即座に愛宕山へ: 昭和南海地震の教訓が示す通り、このエリアは沈下と津波の双方に警戒が必要です。揺れを感じたら、即座に周辺の高台(愛宕山避難路など)へ避難してください。
- 漁業作業への最大敬意: 鞆奥の漁師さんは伝統を重んじるプロフェッショナルです。網の整理や船の入出港時は速やかに場所を空け、笑顔で挨拶を交わしましょう。
- サケ・マス採捕の厳禁: 2026年も徳島県全域で釣りによるサケの採捕は厳禁。違反した場合は最高で300万円の罰則が適用されるため、ルールを厳守しましょう。
