富山県氷見市の北部に位置し、戦国武将・菊池武勝が築いた「阿尾城跡」の断崖を仰ぎ見る「阿尾(あお)漁港」。ここは「ひみ寒ぶり」の聖地として知られる氷見エリアにおいて、岩礁帯と定置網が絶妙に絡み合うテクニカルな釣り場です。2025年、黒潮の影響を強く受けた富山湾では、フクラギやアジの回遊が例年以上に好調で、堤防からはキロ超えのアオリイカや良型グレの釣果が相次いでいます。戦国時代、前田利家や佐々成政が覇権を争った歴史の地に立ち、2026年の豊漁を見据えた最新のフィッシングシーン。阿尾の浦温泉の温もりと、氷見牛・寒ブリの極上の味覚と共に、阿尾漁港の真髄を解き明かします。
阿尾漁港の基本スペック・施設情報
阿尾漁港は氷見市が管理する第1種漁港です。氷見市北部の定置網漁の拠点であり、周囲には「阿尾の浦温泉」の旅館街が立ち並ぶ、観光と漁業が密接に結びついた港です。
| 漁港名 | 阿尾漁港(あおぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第1種漁港(管理者:氷見市) |
| 所在地 | 富山県氷見市阿尾 |
| 主なターゲット | グレ、アジ、フクラギ、アオリイカ、カマス、キジハタ、クロムツ |
| 駐車場 | あり(漁港内に広いスペースあり。旅館宿泊者用との混同に注意) |
| トイレ | あり(漁港周辺や近隣の公共施設に完備) |
| アクセス | 能越自動車道「氷見北IC」より車で約3分。JR氷見駅より車で約7分。 |
地形と潮回り:阿尾城の断崖が育む「ロック&リーフ」
阿尾漁港の最大の特徴は、氷見エリアでは珍しく砂地よりも岩礁帯(根)が豊富である点です。阿尾城跡が位置する独立丘陵の裾野が海に沈み込み、これが根魚やメジナにとって最高の居付き場となっています。2025年の潮流観測によれば、北からの沿岸流が堤防先端で反転し、プランクトンを溜める「ヨレ」を形成。これがアジやイワシを呼び込み、さらにはそれを追う青物の接岸を促しています。
潮回りについては、大潮の下げ潮時に阿尾川からの淡水が適度に混ざり、これがクロダイの捕食スイッチを入れる要因となっています。2026年に向けては、海水温の上昇により、例年冬場に姿を消すロックフィッシュが深場へ落ちず、ショアからの狙い目が冬場まで継続する予測が出ています。
阿尾漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新戦略
① 南防波堤・外向き(フクラギ&グレ)
阿尾で最も一発大物が狙えるポイント。2025年12月には、全リリース前提の遊びで2時間という短時間ながら、グレ(メジナ)6匹とスズメダイがヒットしています。2026年の最新戦略は、撒き餌に「マルキユー V9スペシャル」などの集魚力が強いものを混ぜ、タナを2ヒロ前後に固定して狙うウキフカセ釣りです。秋口には40gのメタルジグでフクラギの数釣りも楽しめます。
② 城跡下・岩礁地帯(キジハタ&根魚)
阿尾城の断崖直下に広がるエリア。2025年の最新釣法では、「エコギア アジマスト 2インチ」を用いたライトテキサスリグが絶大な威力を発揮しています。根掛かりが非常に多いため、オフセットフックの使用は必須ですが、その分30cm超のアカハタやキジハタが潜んでいる確率は島内屈指です。
③ 港内スロープ・旧堤防(アジ&アオリイカ)
足場が良く、初心者やファミリーに最適。2025年秋にはエギングでコロッケサイズのアオリイカが安定して釣れており、ヒットカラーは「ヤマシタ エギ王K 3.0号」の軍艦グリーンが鉄板です。夜間は常夜灯周辺でアジングを楽しむアングラーで賑わいます。
阿尾城の合戦と菊池武勝|戦国ロマンを宿す港
阿尾漁港の周囲には、戦国の世を駆け抜けた武将たちの情熱が刻まれています。
「阿尾城」:海の要衝を守る平山城
阿尾漁港を見下ろす丘陵には、かつて「阿尾城」がそびえ立っていました。城主・菊池武勝は肥後(熊本)の菊池氏の一族とされ、天正13年(1585年)には前田利家の協力を受けて神保氏張の来襲を撃退しました。この城は地形を巧みに利用し、海に面した断崖を天然の堀とした珍しい平山城です。
前田慶次郎の迎撃戦
天正12年(1584年)、佐々成政が阿尾城を奪還すべく5,000の兵で攻め寄せた際、城を守ったのは名将・前田慶次郎(慶次)を含む2,000の兵でした。この「阿尾城の合戦」の舞台となった海を眺めながらの釣行は、数百年を越える歴史の重みを感じさせてくれます。
2025年 氷見・阿尾漁港の最新ニュース
- 【2025年12月】フクラギの当たり年: 12月中旬時点で入善や宇波漁港同様、阿尾周辺でもブリの若魚「フクラギ」の回遊がピーク。朝まずめにはナブラが頻発しています。
- 【最新】2025年10月 阿尾の浦温泉 盛況: 地元民宿「叶(かのう)」や「磯波風」などの温泉宿が、震災からの完全復興を記念した「氷見三昧プラン」を展開。釣り客からも好評を得ています。
- 【2026年予測】黒潮北上の影響: 2026年春、黒潮が富山湾により接岸する予測で、大型のシマアジやカンパチが阿尾の岩礁帯に迷い込むチャンスが高まっています。
施設情報と氷見の「王者」グルメ
- ブリと氷見牛の宿 民宿 叶(かのう): 漁港から車で5分。天然の「氷見寒ブリ」を刺身、ブリ大根、ブリしゃぶで堪能できる極上の宿。2025年も、その脂の乗りは最高潮です。
- 和風温泉元湯 磯波風(いそっぷ): 阿尾漁港直送の鮮魚と氷見牛の陶板焼きが自慢。釣行後の疲れを癒やす「つるつるの湯」は、アングラーにとって最高のリカバリー環境です。
- 氷見うどん: 氷見特産の手延べうどん。強いコシと滑らかな喉越しは、釣りの合間の昼食やお土産として不動の人気を誇ります。
安全設備とルール:慶長津波の教訓と避難プロトコル
- 地震時は直ちに高台(阿尾城跡方面)へ: 1605年の慶長地震では、八丈島等と同様に富山湾にも津波が襲来した歴史があります。揺れを感じたら、即座に背後の高台(阿尾城跡公園)へ駆け上がってください。
- 波浪への注意: 阿尾漁港は東から北東の風に弱く、海が荒れると堤防を越波することがあります。波高2m以上の予報時は立ち入りを控えましょう。
- 駐車マナーの遵守: 阿尾周辺は道が狭く、温泉街の車両通行が多いため、路上駐車は厳禁です。必ず指定の駐車場を利用しましょう。
