合足漁港

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岩手県大船渡市赤崎町、リアス式海岸の荒々しい断崖と静かな森が交差する地に位置する「合足(あったり)漁港」。ここは明治29年の巨大津波によって海底から66m内陸の杉林まで押し上げられた「合足の津波石(龍神の石)」が今なお鎮座する、震災伝承の聖地です。釣り人にとっては、磯場に隣接する入り組んだ地形が「モンスター級アイナメ」や「冬のヤリイカ」の濃密なコンタクトポイントとなる、知る人ぞ知る一級の穴場。2025年12月には「二日間でイカ37杯」という驚愕の釣果が報告され、正月用の獲物を狙うアングラーの熱気に包まれています。龍神が運んだ巨石の教訓から、最新の「熟成アクア」での攻略法まで。圧倒的ボリュームで、合足漁港の真髄を解き明かします。

合足漁港の基本スペック・施設情報

合足漁港は、岩手県が管理する第1種漁港です。大船渡湾の入り口付近に位置し、外洋からの新鮮な潮流がダイレクトに差し込むため、湾内の漁港の中でも特に潮通しが良いのが特徴です。小規模ながらも、防潮堤と船揚げ場が完備されており、地元漁師による磯漁業の拠点として大切に守られています。

漁港名 合足漁港(あったりぎょこう)
漁港種類 第1種漁港(管理者:岩手県)
所在地 岩手県大船渡市赤崎町字合足
主なターゲット ヤリイカ、アイナメ、クロソイ、メバル、ヒラメ、カサゴ
駐車場 あり(駐車場完備。家族連れにも安心です)
トイレ あり(漁港周辺に完備。清潔に使用してください)
アクセス 三陸沿岸道路「大船渡IC」より車で約20分。

地形と潮回り:龍神が選んだ「磯隣接のドロップオフ」

合足漁港が突出した魚影を誇る理由は、堤防が「地磯」にそのまま直結している構造にあります。海底は、かつての山が水没してできた激しい岩礁帯が広がり、平均水深は5〜6メートル。沖合ではさらに急激に落ち込んでおり、これがアイナメやソイといった根魚にとっての理想的な越冬場となっています 。外口(そとぐち)海岸から続くこのエリアは、外洋からの波が砕ける「サラシ」が出やすく、シーバスの回遊も期待できるダイナミックなフィールドです。

2025年の最新データによれば、冬場でも水温の安定が早く、12月後半にはヤリイカの大きな群れが接岸。「夕マズメからの5時間」が爆釣のチャンスタイムとして機能しています 。夜間は常夜灯の明かりが岩礁の影を照らし、警戒心の強い大型メバルを引き出せる絶好の環境となります。

合足漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025年最新版

① 南防波堤・先端部(ヤリイカ&クロソイ)

合足の冬の代名詞、ヤリイカ狙いの最有力ポイントです。2025年12月29日のレポートでは、16時から21時までの短時間で「ヤリイカ15杯」をキャッチ、前日と合わせて計37杯という素晴らしい実績が報告されています 。ヒットルアーは「ヤマシタ エギ王K」や自作のイカ角(フラワー)。また、イカの群れの下には良型のクロソイが潜んでいることが多く、二刀流での攻略が2025年のトレンドです 。

② 堤防付け根・磯場エリア(大型アイナメ&メバル)

一発大物のロックフィッシュを狙うなら、磯場に隣接するシャロー(浅場)を攻めます。2025年12月の最新情報では、40cmクラスの婚姻色のアイナメが、テキサスリグでのリフト&フォールに激しく反応しています。ヒットワームは「エコギア 熟成アクア スーパーどじょう」。匂いと味で食わせるこのリグが、低水温期の攻略においてアングラーから絶大な支持を得ています [7]。

③ 港内船溜まり(ファミリー・チョイ投げ)

足場が非常に良く、駐車場とトイレが近いため家族連れに最適です。2025年秋には、20cmオーバーのカサゴや数釣りが楽しめるメバルが安定してヒット 。チョイ投げではハゼやタナゴも顔を見せ、初心者でも「三陸の海の豊かさ」を安全に体験できる懐の深いポイントです。

海から来た巨石「龍神の石」|明治29年、驚愕のエネルギー

合足漁港の背後の杉林には、言葉を失うほどの圧倒的な歴史の証拠が鎮座しています。

「合足の津波石」の正体

明治29年(1896年)6月15日。明治三陸大津波の際、外口海岸から一辺1〜2mを超える巨大な泥岩が、津波の凄まじいエネルギーによって一気に陸上へと押し上げられました 。石の表面には海底にあった証拠として「フジツボ」が付着しており、当時の波の高さと破壊力を今に伝えています [8]。高さ1.1m、幅2.5mというこの巨石は、かつては「龍神の石」と呼ばれ、二度と惨状を繰り返さないための祈りの対象でした 。

語り継がれる「津浪の歌」

かつて合足の子供たちは、昭和8年の大津波が発生した3月3日に合わせ、この津波石の前で「津浪の歌」を歌って教訓を学んでいました 。石碑に刻まれた「治に居て乱を忘れず」という言葉は、平和な時こそ有事に備えるという三陸の人々の不屈の精神を象徴しています。釣行の際、この歴史の証人を訪ねることで、この海と共に生きる覚悟がより深まるはずです。

2025年 合足漁港の最新ニュースとトピックス

2025年、合足地区では震災の教訓を次世代へ繋ぐ新しい取り組みが注目されています。

  • 【2025年11月】「大船渡の魅力再発見ツアー」開催: 碁石埼灯台や地元の漁業を学ぶ親子ツアーが開催され、合足を含む赤崎地区の豊かな海への関心が再び高まっています 。
  • 【最新】2025年12月 ヤリイカ爆釣速報: 12月末時点で、合足漁港周辺ではヤリイカの接岸がピーク。一人で30杯を超える実績も出ており、冬の釣り場は大いに盛り上がっています 。
  • 【話題】三陸沿岸道路 全線開通の効果: 2025年を通じて、アクセスの劇的な向上により、宮城・山形方面からの遠征アングラーが急増。「三陸の秘境」だった合足がより身近なホットスポットとなりました。

施設情報と「大船渡」の絶品グルメ

合足漁港での釣行をより豊かにする、周辺の「絶対食すべき」一品をご紹介します。

  • 海の幸ふるまいセンターの「ホタテ・かき定食」: 赤崎産の濃厚なカキとホタテを自分で焼いて食べるスタイル。貝柱の甘みと弾力は、まさに三陸の至宝です 。
  • 大船渡さんまらーめん(黒船): 2025年4月に「旅サラダ」でも紹介された超有名店。秋刀魚だしと地鶏のWスープは、釣りの後の冷えた体に最高の滋養となります [9]。
  • 三陸海鮮丼(岬): 地元のお母さんが親しみやすく迎えてくれる名店。イクラ大盛りのサービスなど、北の海の温かさに触れられる人気店です 。

安全設備とルール:津波石が教える避難意識

合足漁港は歴史的な教訓が詰まった場所です。以下のルールを厳守しましょう。

  • 強い揺れを感じたら即避難: 津波石が海底から押し上げられた記憶を忘れず、強い地震の際は即座に高台(県道付近など)へ避難してください [8]。
  • サケ・マスの採捕全面禁止: 2025年も岩手県沖合では釣りによるサケの採捕は厳禁。ルールを守り、資源を大切にしましょう 。
  • 夜釣りのマナー: 民家が近いエリアもあります。深夜の投光器の使用や騒音、違法駐車は絶対に避けてください [6]。

合足漁港を愛するアングラーの心得

龍神が守るこの神聖な海を未来へ繋ぐため、以下のマナーを遵守してください。

  • ゴミの完全回収: 釣り糸やワームの切れ端は、海の神様への不敬であり、漁船の故障原因にもなります。必ず持ち帰りましょう [6]。
  • 漁師さんとのコミュニケーション: 挨拶はマナーの基本です。作業中の漁師さんには「お疲れ様です」と声をかけ、邪魔にならないよう配慮しましょう [6]。
  • リリースの美徳: 30cm以下のアイナメや、必要以上の釣果はリリースを。次世代に「爆釣の合足」を繋ぎましょう [6]。
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