八丈島南部の樫立地区、荒々しい溶岩の断崖と紺碧の海が接する場所にひっそりと佇む「ナツマド漁港」。ガイドブックには滅多に載ることのないこの隠れ家的漁港は、地元のベテラン漁師と熱狂的なロックフィッシュファンにのみ知られる「アカハタの揺り籠」です。2025年、黒潮の大蛇行から離脱した接岸流がこの小さな入り江に豊富なベイトを運び込み、ショアからのライトゲームで驚異的な釣果を記録しました。巨大地震の記録が残る「樫立」の歴史に見守られ、2026年に向けてさらなる大物の予感漂うこの港。秘境感あふれるナツマドの真髄を、最新のタックルデータと共にお届けします。
ナツマド漁港の基本スペック・施設情報
ナツマド漁港は、八丈町が管理する第1種漁港です。地形的に閉鎖された小さな港ですが、一歩外に出れば外海の荒流が直接ぶつかる、変化に富んだ環境を持っています。
| 漁港名 | ナツマド漁港(なつまどぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第1種漁港(管理者:八丈町) |
| 所在地 | 東京都八丈島八丈町樫立 |
| 主なターゲット | アカハタ、カサゴ、イシダイ、メジナ、アオリイカ |
| 駐車場 | なし(駐車スペースが非常に限られているため、公共交通機関または徒歩を推奨) |
| トイレ | なし(近隣の観光施設を利用してください) |
| アクセス | 八丈島空港より車で約15分。樫立地区から細い小道を下る。 |
地形と潮回り:溶岩の根が広がる「ロックフィッシュの迷宮」
ナツマド漁港の周囲は、八丈島特有の多孔質な溶岩が複雑に入り組んだ「根」を形成しています。この地形は根魚にとって最高の隠れ家であり、2025年の水中調査では港口のわずか10m先で大型アカハタのコロニーが確認されました。潮回りは、上げ潮に乗って外海から入る反転流が、港内の砂地と岩礁の境界線にベイトを溜める傾向があります。
2026年には、海水温の上昇により例年よりも早い時期から南方系魚種の接岸が予想されています。透明度が高いため、デイゲームではナチュラルカラーのワームや、フラッシング効果の高いメタルジグを用いた「リアクションの釣り」が釣果を分けるポイントとなります。
ナツマド漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新版
① 堤防先端・沈み根周り(アカハタ&カンパチ)
ナツマドで最も一発大物が狙えるポイント。2025年の最新戦略は「タイポン 60g」を用いたボトムバンプです 。着底後、即座に2〜3回鋭く跳ね上げ、テンションフォールで食わせる動きに、40cmクラスのアカハタが反応しています。時折、回遊してくるショゴ(カンパチ)の突っ込みに備え、ドラグ設定は強めが鉄則です。
② テトラ帯・穴釣り(カサゴ&イセエビ ※採捕禁止注意)
小規模ながら魚影の濃いテトラ帯。ブラクリ仕掛けにサバの切り身を用いた穴釣りでは、カサゴが安定してヒットします。なお、イセエビ等の漁業権対象種については厳格に管理されているため、2026年も遊漁者の採捕は厳禁です。
③ 港内スロープ横・岩礁域(アオリイカ)
春から初夏にかけてアオリイカの産卵場となるエリア。2025年には「エギ王K 3.5号」の軍艦グリーンでの釣果が集中しました。プレッシャーが低いため、丁寧なレンジ攻略を行えば、1kg超の良型を手にできる確率が高い隠れた名所です。
樫立の誇りと災害の記憶|不屈の精神を宿す村
ナツマド漁港を見下ろす樫立地区は、八丈島の中でも独自の文化が色濃く残る場所です。
「樫立」の地名と歴史
「樫立」という名は、かつてこの地に大きな樫の木が立ち並んでいたことに由来すると言われています。江戸時代には、多くの流人たちがこの地の豊かな自然と、島民の温かさに触れながら生活を送りました。ナツマドの入り江は、そんな流人たちが海を眺め、故郷を想った場所でもあります。
1605年 慶長地震の教訓
八丈島南部を襲った慶長地震の大津波は、樫立地区の海岸線にも牙を剥きました 。当時、多くの家屋が波にさらわれましたが、島民は高台への避難を徹底することでコミュニティを維持しました。ナツマド漁港の小さな防波堤は、そんな過酷な歴史を経て、現代の技術で補強された「再生の証」なのです。
2025年 ナツマド漁港の最新ニュース
- 【2025年6月】ツムブリの回遊: 港外でツムブリの群れが確認され、ライトルアーを引いていたアングラーに嬉しい外道としてヒットしました [1]。
- 【話題】2025年11月 樫立「ふれあいの湯」再開: 台風22号の断水を乗り越え、11月22日に営業を再開 。ナツマド釣行帰りのアングラーの憩いの場が復活しました。
- 【2026年予測】根魚の大型化: 2025年のリリース推奨活動により、2026年は45cmを超える「モンスター級」アカハタの出現が期待されています。
施設情報と樫立の「隠れた逸品」
- 樫立温泉「ふれあいの湯」: 港から車で約5分。八丈島特有の塩分を多く含む温泉が、釣りの疲れを芯から温めます 。
- 明日葉天ぷら(ハーフサイズ): 地元の飲食店では、1人前でも「ワーぉ!」と声が出るほどの明日葉天ぷらが提供されます 。
- 八丈タンスの民芸家具: 樫立地区の伝統工芸。釣行の合間に、島特有の文化に触れるのも楽しみの一つです 。
安全設備とルール:秘境ならではの注意点
- 避難経路の確認: ナツマドは高台への道が狭く険しいため、揺れを感じたら迷わず、最短ルートで樫立集落方向へ駆け上がってください。
- 駐車マナーの厳守: 漁港までの道が非常に狭く、無断駐車は漁業活動の妨げになるだけでなく、緊急車両の通行を阻害します。必ず近隣の指定された場所を利用しましょう。
- 波浪への警戒: ナツマドは南西のうねりに弱いため、波が高い日の堤防先端への立ち入りは絶対に行わないでください。
