入善漁港

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黒部川の清冽な雪解け水が注ぎ込み、水深300m以深の「海洋深層水」を活用した新産業の拠点として躍動する「入善(にゅうぜん)漁港」。ここは「入善牡蠣ノ星」を筆頭に、全国の牡蠣が集まる「浄化の聖地」であり、釣り人にとってはキジハタやアジ、さらには寒ブリの回遊で沸き立つ、富山県東部屈指のテクニカル・フィールドです。2024年の能登半島地震による海底地滑りで破損した深層水取水施設は、28億円を投じた復旧工事を経て2025年12月26日に完全復活を遂げました。2008年の「寄り回り波」による悲劇を教訓に、より強固に、より豊かに再建された入善の海。2026年のさらなる発展を見据えた、最新の釣行ガイドをお届けします。

入善漁港の基本スペック・施設情報

入善漁港は、入善町が管理する第1種漁港です。かつての黒部川氾濫により消失した「鑓研(やりとい)」「荒俣(あらまた)」の歴史を引き継ぎ、昭和39年に現在の名称となりました 。日本でも珍しい海洋深層水の取水施設を核に、漁業集落排水処理施設も完備された、環境配慮型の近代漁港です。

漁港名 入善漁港(にゅうぜんぎょこう)
漁港種類 第1種漁港(管理者:入善町)
所在地 富山県下新川郡入善町芦崎
主なターゲット アジ、キス、キジハタ、カサゴ、サヨリ、ワラサ(フクラギ)、寒ブリ
駐車場 あり(漁業関係者の邪魔にならないよう配慮してください)
トイレ あり(入善深層水パークや隣接施設に完備)
アクセス 北陸自動車道「入善IC」より車で約15分。JR北陸新幹線「黒部宇奈月温泉駅」よりタクシーで約20分。

地形と潮回り:深層水が育む「天然の生簀」と急深のブレイク

入善漁港の最大の特徴は、岸からわずか3kmの地点で水深400m以上に達する驚異的なドロップオフです。2025年に再敷設された取水管は、水深423mと467mから1日約7,500トンの海洋深層水を汲み上げています。この冷たく清浄な水は、周辺の海域に安定したプランクトンを供給し、ベイトフィッシュを定着させています。

潮回りについては、黒部川からの大量の淡水流入により、表層の塩分濃度が低下する「二重構造」が発生しやすいのが特徴です 。2026年にかけては、黒潮の流路変化に伴う海水温の上昇に対し、深層水の影響による水温の安定が期待されており、特に夏場のキジハタ(アコウ)や冬場のサヨリの魚影の濃さは富山湾内でも群を抜いています 。

入善漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新戦略

① 放水口突堤・先端(キジハタ&エギング)

「入善牡蠣ノ星」の前にある、入善漁港で最も人気のポイントです。水面から約4mと高さがあるため、2025年のトレンドは、足元をタイトに探る「タイポン 60g」を用いたボトムバンプ 。5月から9月にかけては35cmオーバーのキジハタが安定して釣れており、秋にはアオリイカのエギングで墨跡が絶えません [5]。ライフジャケットの着用は必須です。

② テトラ帯・外向き(アジ&ロックフィッシュ)

入善漁港の西側に広がるテトラ帯。2025年12月の釣果情報では、アジングで30cm超のアジを確保し、その生餌を用いた泳がせ釣りで大型のキジハタやカサゴを仕留めるスタイルが流行しています 。底質は砂地と岩礁が混在しており、根掛かりに注意しながら広範囲をサーチするのがコツです。

③ 港内バース周辺(サヨリ&ファミリー)

足場が非常に良く、ファミリーフィッシングの定番エリア。2025年11月には、熟練のアングラーが30cmクラスのサヨリを30匹以上キャッチする「サヨリ祭り」が発生しました 。サヨリ専用のウキ仕掛けを用いた表層攻略が2026年も鉄板です。

寄り回り波の教訓と黒部川の奔流|不屈の芦崎地区

入善漁港の背後には、自然の猛威と闘い、それを克服してきた地域住民の不屈の歴史があります。

2008年「寄り回り波」の悲劇

2008年(平成20年)2月24日、晴天にもかかわらず突如として押し寄せた巨大な波「寄り回り波」が入善町芦崎地区を襲いました 。高さ数メートルに達した波は堤防をやすやすと越え、住宅4棟を全壊させ、尊い命を奪いました 。この惨劇を機に、入善漁港は越波対策や防波堤の強化を徹底。現在の堅牢な港の姿は、この痛恨の記憶を二度と繰り返さないという誓いの証なのです [6]。

黒部川の氾濫と港の移転

藩政時代から明治にかけては、黒部川河口の「鑓研(やりとい)」「荒俣(あらまた)」が栄えていましたが、度重なる河川の氾濫によって港としての機能を失いました 。昭和26年、現在の位置に「飯野漁港」として再出発し、昭和39年に入善漁港へと改称 。まさに、暴れ川として知られる黒部川と共に歩んできた「再生の港」と言えます。

2025年 入善漁港の最新ニュースとトピックス

  • 【2025年12月26日】深層水施設 復旧完了: 2024年の能登半島地震で破損した海洋深層水取水施設が完全復旧。竣工式が行われ、1日7,500トンの取水能力が復活しました。町長は「町活性化の起爆剤」と期待を寄せています。
  • 【2025年7月9日】入善牡蠣ノ星 増床リニューアル: オープン10周年を記念し、客席を104席に大幅増床。海洋深層水で浄化された「世界一安全な牡蠣」を求める観光客で賑わっています 。
  • 【イベント】にゅうぜん漁業体験ツアー2025: 2025年6月、移住希望者や観光客を対象とした定置網漁体験ツアーが実施。入善漁港を出港し、早朝の富山湾のダイナミズムを体験する試みが成功を収めました 。

施設情報と「牡蠣の聖地」の至高の味

  • 入善牡蠣ノ星: 漁港内にある海洋深層水活用施設。特許技術を用いた深層水浄化システムにより、ノロウイルスフリーの安全な生牡蠣を提供。2025年最新の「牡蠣ノ星セット(3,500円)」は、生、焼き、蒸し、フライ全てを堪能できる逸品です 。
  • 深層水給水スポット: 120円で10リットルの深層水を汲める人気スポット。脱塩水でコーヒーを淹れると味が格段に良くなるとアングラーの間で評判です 。
  • にゅうぜんジャンボ~(西瓜): 夏の釣行のお土産に欠かせないのが、入善特産のジャンボ西瓜。ラグビーボール型の巨大なフォルムは迫力満点です。

安全設備とルール:津波避難と磯ブヨへの警戒

  • 強い揺れを感じたら「入善西中学校」へ: 能登半島地震や寄り回り波の教訓に基づき、入善町では詳細なハザードマップが策定されています。津波警報時は直ちに「入善西中学校」や「産業展示会館」などの指定高台へ避難してください 。
  • 夜間の「磯ブヨ」対策: 入善漁港周辺は夜間に磯ブヨが発生しやすく、刺されると激しい痒みが2週間以上続くことがあります。長袖・長ズボンの着用を強く推奨します [5]。
  • 越波への警戒: 寄り回り波の特性上、海が穏やかに見えても不意の巨大波が来ることがあります。波浪警報発令時は堤防への立ち入りは厳禁です。

入善漁港を愛するアングラーの心得

清浄な水を守り、地域と共生するために以下のマナーを厳守してください。

  • 墨跡の洗浄: アオリイカを釣り上げた際の墨は、不凍液や海水で速やかに洗い流してください。折り畳み式の水汲みバケツを携行しましょう [5]。
  • 作業船への配慮: 深層水施設のメンテナンス作業や漁船の航行を妨げないよう、常に周囲の動きに気を配ってください。
  • ライフジャケットの100%着用: 高さのある突堤での釣行は、万が一の転落が致命的となります。膨張式ではなく、浮力材入りのベストを推奨します [5]。
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