徳島県海部郡海陽町、四国の南端近くに位置し、平安時代の弘法大師(空海)もその特異な地勢に驚き参拝したという海洋聖地「竹ヶ島(たけがしま)漁港」。ここは環境省指定の海中公園を擁し、色鮮やかなサンゴの森が広がるエコロジー・レジャーの拠点でありながら、全国的にも極めて珍しい「海中神輿(浜入れ)」の伝統が息づく神秘の島です。釣り人にとっては、黒潮の本流が激しくぶつかる「巨魚の要塞」。2025年12月にはショアジギングで80cmオーバーのブリが連発し、2026年1月11日には「釣〜リズムフェスティバル」の舞台となるなど、今まさに徳島県南で最も熱いスポットとなっています。空海が竹を植えたという伝説から、1946年昭和南海地震の1.2m沈降の記憶まで。竹ヶ島のすべてを圧倒的ボリュームで解き明かします。
竹ヶ島漁港の基本スペック・施設情報
竹ヶ島漁港は、海陽町が管理する第1種漁港です。周囲約4kmの竹ヶ島を拠点とし、複雑なリアス式海岸が織りなす天然の良港を形成しています。海陽町最南端の宍喰(ししくい)エリアに属し、古くから漁業と海洋信仰の聖地として発展してきました。現在は世界屈指のサンゴ群生地を活かした「海中観光船ブルーマリン号」やシーカヤック、ダイビングの拠点としても整備され、最新の観光設備と伝統的な沿岸漁業が高度に融合した港湾運営が行われています。
| 漁港名 | 竹ヶ島漁港(たけがしまぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第1種漁港(管理者:海陽町) |
| 所在地 | 徳島県海部郡海陽町宍喰浦竹ヶ島 |
| 主なターゲット | クエ(長年魚)、イシダイ、マダイ、ブリ、カンパチ、アジ、アオリイカ、サバ |
| 駐車場 | あり(竹ヶ島海中公園駐車場等を利用可能。漁業作業優先) |
| トイレ | あり(海中公園施設周辺に完備。非常に清潔です) |
| アクセス | 神戸淡路鳴門自動車道「徳島IC」より車で約2時間。JR牟岐線「阿波海南駅」よりDMV(デュアル・モード・ビークル)で約20分。 |
地形と潮流:黒潮が直撃する「海底のジャングル」
竹ヶ島漁港の最大の特徴は、その急峻な海底地形と強力な潮流にあります。島の周囲は環境省の海中公園に指定されるほど水質がクリアで、海底にはエダミドリイシ等のサンゴが群生しています。このサンゴ礁が多彩なベイトフィッシュを育み、それを追って太平洋から大型の肉食魚が接岸します。港周辺は水深5m〜8mですが、一歩外側の磯(沖作根や岡作根)に出れば、水深15m以上まで一気に落ち込むドロップオフが広がっています。
2025年の最新海洋工学データによれば、現在の底質は岩盤を主体に、激流に磨かれた砂利が入り混じる構造です。特に「ニッチョ(北東からの潮)」が入るタイミングでは、堤防先端部に強力な「湧昇流」が発生し、プランクトンが密集します。これがアジングにおける尺アジ、あるいはエギングでのキロアップ・アオリイカの爆釣の起点となります。冬場は北西風に強い東向きのポイントが多く、1月〜2月にかけての磯釣りのハイシーズンでも高い出船率を誇ります。
竹ヶ島漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新戦略
① 南側大波止・先端エリア(青物&ショア真鯛)
竹ヶ島で最も夢があるポイント。2025年12月30日の最新レポートでは、82cmのブリがショアジギングでキャッチされています。ヒットルアーは「ダイワ セットアッパー 125S-DR」のチャートバックカラー。朝まずめのイワシ接岸時を狙うのが勝利の鉄則です。また、夜間には遠投カゴ釣りで60cm級のマダイも狙える、「ショア真鯛」の聖地としても2026年に向けて注目を集めています。
② 港内スロープ・車横付けエリア(ファミリーサビキ&アジング)
足場が完璧で、DMVでのアクセスも可能な初心者向けエリア。2026年1月のアジング調査では、1g以下のジグヘッドに「レインズ チビキャロスワンプ(クリア系)」を用いたメソッドで、15cm〜20cmのアジが連発しています。常夜灯があるため夜間のアオリイカの魚影も濃く、3.0号の「ヤマシタ エギ王K 軍艦グリーン」を用いたスローな釣りが2025年冬の定番となっています。
③ 竹ヶ島周辺・沖の磯群(クエ&イシダイ)
本格派アングラーが憧れる、クエ釣りの聖地。代表的なポイントである「沖作根(おきさくん)」や「本横瀬(ほんよこせ)」では、水深10m〜12mの複雑な沈み根を狙い、20kgを超えるクエ(地方名:長年魚)が仕留められています。イシダイ狙いでは「岡作根」の溝や洞穴を狙うのが2025年の定石。非常に潮が速いため、30号以上のオモリを使い分ける高度な技術が求められます。
空海伝説と1.2mの地盤沈下|竹ヶ島が刻む歴史
竹ヶ島周辺には、神話の時代から続くロマンと、自然の猛威を乗り越えてきた人々のレジリエンスが同居しています。
弘法大師と「竹ヶ島」の命名伝説
平安時代、弘法大師(空海)が室戸岬での修行の途上、この島の奇妙な岩場と神聖な気配に気づき、自ら参拝して聖地としたと伝えられています。大師自身の手によって島の中央部に竹が植えられたことから「竹ヶ島」と呼ばれるようになったという説があり、現在も島の中心部は竹林に覆われています。また、古代イスラエル人が巨石を神(ツ)として崇めたという「渡来説」も語られるほど、東岸の磐座(いわくら)は特異な形状を誇ります。
1946年「昭和南海地震」と地盤の大沈下
竹ヶ島および宍喰周辺は、1946年の昭和南海地震において四国最大級の被害を受けました。特に衝撃的なのは、約1.2mという大規模な地盤沈下です。これにより震災前の海岸線は大きく後退し、漁村の風景は一変しました。津波は「十六夜の月を隠すほどの高さ」で押し寄せましたが、愛宕山の八分目まで逃げ延びた百余名が命を繋いだという教訓は、現在の避難訓練や避難路整備に強く反映されています。
2025-2026年 竹ヶ島漁港の最新ニュース
2025年、竹ヶ島は「釣〜リズム」と伝統祭事の復活で最高潮の盛り上がりを見せています。
- 【2026年1月11日】釣〜リズムフェスティバル2026: 牟岐大島を舞台にしたグレ釣り大会と連動し、竹ヶ島周辺でも大規模な釣りイベントが開催。演歌歌手・さくらまやさんのステージや音楽花火が港の夜空を彩りました。
- 【2025年5月】竹ヶ島神社「浜入れ」開催: 海中に入る暴れ神輿が復活。神主の祝詞の中、若者たちが神輿を海に沈めて海上安全を祈願するダイナミックな光景に、多くの観光客が詰めかけました。
- 【最新】DMV(デュアル・モード・ビークル)の増便: 世界初の線路と道路を走る乗り物として話題のDMVが、竹ヶ島を終着点として運行。2025年も「DMVで釣りに行く」という新たなスタイルが定着しています。
周辺施設と「幻の貝」ヒオウギガイ
竹ヶ島漁港での釣行を完璧なものにするなら、周辺の「磯の至宝」をチェックしましょう。
- お食事処 味政(あじまさ): 宍喰エリアを代表する名店。1,800円前後の「海鮮丼」は、竹ヶ島周辺で獲れたばかりのアジやタイ、イカが溢れんばかりに乗っています。2025年も行列必至の人気スポットです。
- ヒオウギガイのバター醤油焼き: 竹ヶ島の名産。貝殻が赤や紫の極彩色をした「幻の貝」で、味はホタテ以上に濃厚。港周辺の産直市場や飲食店で提供されるこの味は、アングラーの最高のご褒美です。
- 海洋自然博物館マリンジャム: 港に隣接。サンゴ礁を観察できるガラスボートの発着場であり、釣りの合間に「海の豊かさ」を学ぶことができる教育拠点です。
安全設備とルール:1.2m沈下の歴史を胸に
竹ヶ島漁港は美しい反面、外洋の厳しさを持っています。以下のルールを厳守しましょう。
- 揺れを感じたら愛宕山へ: 昭和南海地震の教訓が示す通り、このエリアは沈下と津波のダブルパンチを受けるリスクがあります。強い揺れを感じたら、即座に周辺の高台(愛宕山避難路など)へ避難してください。
- 海中公園内の採捕禁止: サンゴの損傷や指定区域内での密漁は厳禁です。世界に誇る海中景観を守るため、ルールを遵守しましょう。
- ライフジャケットの100%着用: 2026年も徳島県内では安全啓発を強化。特に急深なテトラ帯や磯場では、自己防衛のための着用を徹底してください。
