由岐漁港

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徳島県海部郡美波町由岐、室戸阿南海岸国定公園の荒々しい岩礁と深い藍色の海が織りなす「由岐(ゆき)漁港」。ここは中世の軍記物語『太平記』に「雪の湊」としてその名を刻まれ、1380年の「康暦碑」が日本最古級の津波の記憶を今に伝える、歴史の重層性に満ちた港です。現代においては、全国にその名を轟かせる「由岐の伊勢エビ」の水揚げ拠点であり、釣り人にとっては、黒潮の分流がダイレクトに当たる「アオリイカと大型グレの聖地」。2025年秋にはキロアップのアオリイカが連発し、2026年初頭にかけては30cm超の口太グレの実績で、磯釣り師たちの熱き視線を集めています。600年以上の時を超えて語り継がれる自然への畏敬と、最新のエギング・テクノロジーが共鳴する由岐漁港の真髄を、圧倒的ボリュームで解き明かします。

由岐漁港の基本スペック・施設情報

由岐漁港は、徳島県が管理する第2種漁港です。阿部、志和岐、由岐、木岐の4つの地区から構成される広大な港湾組織であり、1952年(昭和27年)4月7日に指定を受けました。現在は徳島県漁港漁場協会および由岐漁業協同組合の管轄下にあります。主な漁業は、定置網、刺網、そして伝統的な「海女漁」によるアワビ・サザエの採取が盛んです。令和6年度も水産物供給基盤機能保全事業による岸壁修繕が進められており、高い静穏度と強固な防災機能を備えた、県南部を代表する水産拠点として維持されています。

漁港名 由岐漁港(ゆきぎょこう)
漁港種類 第2種漁港(管理者:徳島県)
所在地 徳島県海部郡美波町西由岐・東由岐
主なターゲット アオリイカ、グレ(メジナ)、イサキ、ブリ、ヒラスズキ、マダイ、カサゴ
駐車場 あり(由岐駅周辺や港内に空きスペースあり。漁業活動を最優先してください)
トイレ あり(JR由岐駅や周辺の公園施設に完備。非常に清潔です)
アクセス 徳島自動車道「徳島IC」より車で約1時間20分。JR牟岐線「由岐駅」より徒歩約5分。

地形と潮流:四万十帯が育む「沈黙の激流」と巨大なサラシ

由岐漁港のポテンシャルを決定づけているのは、太平洋に突き出した半島の形状と、一億年以上の歳月が作り上げた「四万十帯」の複雑な地層です。港内はリアス式海岸特有の深い湾入により鏡のように穏やかですが、一歩堤防の外へ出れば海底は砂岩と泥岩の互層により急峻なカケアガリを形成しています。この「静と動」のギャップが、沖合を流れる黒潮からの新鮮な海水とプランクトンを呼び込み、多種多様な魚介類を港周辺に留めています。

2025年の海洋調査によれば、由岐周辺の海水温は黒潮の影響で冬場でも安定しており、1月〜2月の厳寒期でもターゲットの活性が維持される「ホットスポット」として機能しています。潮回りについては、満潮から下げ始めに沖へ払い出す潮が、堤防の角や沈み根にぶつかって強力な「ヨレ」を発生させます。これがアオリイカのエギングにおける最大の「時合」となります。また、東向きの海岸線は冬季の北西風に強く、荒天下でも釣行が可能な「安定した釣り場」として多くのアングラーに選ばれています。

由岐漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新戦略

① 東由岐大波止・先端エリア(アオリイカ&大型グレ)

由岐で最も魚影が濃い一級ポイント。2025年秋から冬にかけて、エギングでのキロアップ(1kg以上)が複数キャッチされています。2026年へのトレンドカラーは「ヤマシタ エギ王K マリアナモンスター」。由岐の澄み潮において、バイオレットのシルエットが深場の個体を誘い出す決定打となっています。フカセ釣りでは、ハリスを細くし「ダイワ ゼロル」等のウキを用いた繊細な釣法で、40cmに迫る口太グレの実績も安定しています。足場のテトラは大型のため、ライフジャケットの着用とスパイクシューズが必須の装備となります。

② 港内護岸・車横付けポイント(アジング&サビキ)

足場が完璧で、初心者やファミリーに最適なエリア。2025年12月の最新レポートでは、1g前後のジグヘッドに「ダイワ 月下美人 アジングビーム 2in(桜ドットグロー)」を用いたアジングで、20cm前後のアジが安定してヒットしています。夜間は常夜灯周辺にベイトが密集するため、夕まずめの短時間を効率よく攻めるのが勝利の鍵。サビキ釣りでは4〜6号の針を使用するのが2025年からの推奨セッティングです。

③ 木岐側・地磯「山座」周辺(ヒラスズキ&イサキ)

本格派アングラーが挑む、夢のシャローエリア。太平洋の荒波が直接当たるこのエリアでは、サラシが出る条件下で「ジャンプライズ かっ飛び棒 130BR」等を用いたプラッギングにより、80cmを超えるヒラスズキの遭遇率が期待度最大(星5つ)となります。2025年春には35cmオーバーの良型イサキの接岸も確認されており、朝まずめのタイミングでメタルジグを撃ち込む「ショアジギング」も由岐の新たなトレンドとなっています。

康暦2年の誓いと『太平記』の湊|由岐の郷土史

由岐漁港の周囲には、海の恵みを享受しつつ、自然の猛威を記憶に刻んできた人々の壮絶な歴史があります。

日本最古級の津波碑「康暦碑(こうれきひ)」

東由岐大池のイヤ谷には、1380年(康暦2年)に建立された「康暦碑」という極めて貴重な石碑があります。これは、正平地震(1361年)による大津波で集落が壊滅的な被害を受けたことを教訓に、「二度と津波被害に遭わないよう、地震が起きたら即座に高台へ逃げよ」という誓いを刻んだものです。600年以上も前から変わらぬ防災の意思。釣行の際、この歴史の物証を見つめることは、現代のアングラーにとっても命を守るための原点回帰となります。

軍記物語『太平記』に詠まれた「雪の湊」

中世、由岐は海上交通の要衝として「雪の湊」と呼ばれました。『太平記』には、正平地震の際、俄かに大山のような怒濤が押し寄せ、千七百余宇の人家が流失した悲劇が記されています。しかし、この過酷な環境こそが、身の締まった「由岐の伊勢エビ」やアワビを育む最高の漁場を作り出しました。過酷な歴史を乗り越えて築かれた現在の漁村景観は、まさに人々と海との共生の証です。

2025-2026年 由岐漁港の最新ニュースとトピックス

2025年、由岐漁港周辺は伝統のブランド発信と新たなイベントで賑わいを見せています。

  • 【2025年10月】由岐伊勢エビまつり開催: 10月下旬に開催。獲れたての伊勢エビがその場で焼かれ、全国から訪れた観光客と釣り人が秋の味覚に酔いしれました。
  • 【2026年1月】最新釣果・サバ回遊中: 年明け早々、20cm〜25cmのサバが港内へ回遊。サビキ釣りだけでなく、ライトルアーでも数釣りが楽しめる状況が続いています。
  • 【話題】「地域おこし協力隊」の活躍: 2025年、由岐地区に新たな協力隊が着任。「阿波のいただきさん」や「海女漁」の継承活動が本格化し、漁港に新たな活気が生まれています。

「伊勢エビの街」の絶品グルメと特産品ガイド

由岐漁港での釣行を完璧なものにするなら、周辺の「磯の至宝」をチェックしましょう。

  • 阿波尾鶏・地魚 ひわさ屋(近隣): 美波町を代表する名店。サーファーやアングラーの間で伝説となっている「阿波尾鶏の唐揚げ定食」や、由岐で獲れたばかりの刺身定食は、わざわざ遠方から訪れる価値があります。
  • 民宿ゆき荘: 港から徒歩圏内。10月〜5月の期間限定「伊勢海老定食(8,500円/要予約)」は、刺身、バター焼き、味噌汁と伊勢海老の旨味を余すところなく堪能できる贅沢な逸品です。
  • 南阿波 右上がり丼: ブランド鶏「阿波尾鶏」と地元の「アオリイカ」を組み合わせたご当地グルメ。器の中で具材が「右上がり」に盛り付けられ、運気上昇の願いが込められたこの味は、勝負釣行の前の活力となります。

安全設備とルール:1380年の教訓を胸に

由岐漁港は整備されていますが、外洋の厳しさを忘れず、以下のルールを遵守しましょう。

  • 揺れを感じたら迷わず高台へ: 康暦碑の教訓が示す通り、このエリアへの津波到達は迅速です。揺れを感じたら、即座に港を離れ、指定の避難場所(由岐小学校や志和岐公民館周辺の高台など)へ避難してください。
  • 漁業作業への最大敬意: 由岐の漁師さんは伝統とプライドを大切にする方々です。船の出入りや網の整理中は速やかに場所を空け、笑顔で挨拶を交わしましょう。
  • ライフジャケットの完全着用: 2026年も徳島県内では安全装備が厳格化。特にテトラ帯や磯場では、落水事故防止のためライフジャケット着用を徹底してください。

由岐漁港を愛するアングラーの心得

中世から続くこの美しい海を未来へ残すため、以下のマナーを厳守してください。

  • ゴミゼロのプライド: 康暦碑が守る歴史の海を汚す行為は許されません。ラインの切れ端一つ残さない美徳を持ちましょう。マナー違反は釣り場閉鎖に直結します。
  • 小型魚のリリースの徹底: 20cm以下のメバルやカサゴ、グレは将来の資源です。優しくリリースし、豊かな海を維持しましょう。
  • 駐車マナーの遵守: 民家が隣接するポイントがあります。無断駐車や深夜の騒音、アイドリングには細心の注意を払い、地域住民への配慮を第一に。
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