富山県氷見市の北部に位置し、阿尾城跡から続く「鰺ヶ崎(あじがさき)」の丘陵が天然の防波堤となって北東の烈風を遮る「薮田(やぶた)漁港」。ここは古くから「角船」で運ばれた巨大な石積みの堤防が守る歴史の港であり、釣り人にとっては氷見エリア随一の「キジハタのストック量」を誇るロックフィッシュの聖地です。2024年の能登半島地震では液状化や亀裂の被害を受けましたが、2025年3月までに応急復旧を完了し、現在は2026年の本復旧に向けた強靭な港湾整備が進んでいます 。12月に入り「ひみ寒ぶり」のシーズンが到来する中、堤防から狙えるフクラギやカマスの猛烈な回遊。地元の名宿「竹や」で味わう氷見牛と寒ブリの極上グルメと共に、薮田漁港の魅力を徹底解剖します。
薮田漁港の基本スペック・施設情報
薮田漁港は、氷見市が管理する第1種漁港です 。泊地区と隣接し、丘陵が海に迫る地形を活かした小規模ながらも機能的な漁港です。2025年現在は、震災からの復興の一環として、港内の静穏度を高めるための防波堤強化工事が継続されています。
| 漁港名 | 薮田漁港(やぶたぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第1種漁港(管理者:氷見市) |
| 所在地 | 富山県氷見市薮田・泊 |
| 主なターゲット | キジハタ、カサゴ、クロダイ、アオリイカ、フクラギ、カマス |
| 駐車場 | あり(漁港内に公共スペースあり。漁業活動を優先してください) |
| トイレ | あり(漁港周辺の公共施設を利用可能) |
| アクセス | 能越自動車道「氷見北IC」より車で約5分。JR氷見駅より車で約10分。 |
地形と潮回り:鰺ヶ崎の懐に抱かれた「ロックフィッシュの揺り籠」
薮田漁港が抜群の静穏度と魚影を誇る理由は、北側に突き出た「鰺ヶ崎」の存在にあります [1]。この丘陵が冬の強い北東風をブロックするため、他の港が荒れている状況でも薮田だけは竿が出せるというケースが少なくありません。海底は、かつての石積みの名残である沈み根が点在し、そこに富山湾の急深な「ふけ(海底谷)」から供給される豊富な栄養が溜まる構造になっています。
潮回りについては、下げ潮時に港内の水が外洋の対馬暖流と入れ替わる際、堤防の角で発生する「反転流」がアオリイカや青物の溜まり場となります。2025年の潮流調査では、震災後の海底微細地形の変化により、以前よりも港口付近の流速がわずかに増しており、これがキジハタなどの大型個体の接岸を促進している可能性が指摘されています。
薮田漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新版
① 東防波堤・先端エリア(フクラギ&クロダイ)
薮田で最も外洋の恩恵を受けるポイントです。2025年の最新釣果レポートでは、朝まずめに「ダイワ ショアラインシャイナーZ セットアッパー 125S-DR」をキャストしたアングラーが、50cmクラスのサワラやフクラギ(イナダ)を仕留めています。また、冬場には「マルキユー チヌパワームギスペシャル」を用いたウキフカセ釣りで、年無し(50cmオーバー)のクロダイが安定してヒットしています。
② テトラ帯・外向き(キジハタ&ロックフィッシュ)
薮田の真骨頂とも言えるポイント。2025年のヒットルアーは「エコギア アジマスト 2インチ」のパールグロウ。特に、かつての石積み堤防を土台にしたテトラ帯は、隙間が非常に深く「キジハタのマンション」状態となっています [1]。根掛かりを恐れずボトムをタイトに探るテキサスリグが、2026年も最強の攻略法となります。
③ 港内岸壁・泊地区側(アジ&アオリイカ)
足場が完璧で、初心者やナイトゲームに最適なエリア。2025年秋にはアジングで20cm前後の数釣りが記録されています。夜間は常夜灯周辺に魚が集まるため、「34(サーティフォー)パフネーク」のクリアカラーを用いたスローな誘いが効果的です。また、9月〜11月には「エギ王K 3.0号」の軍艦グリーンでアオリイカの爆釣報告も相次いでいます。
「百貫石」が築いた鉄壁の守り|薮田・泊の不屈の歴史
薮田漁港の背後には、荒波から村を守り抜こうとした先人たちの情熱が刻まれています。
「百貫石」と角船の記憶
薮田漁港の歴史は、自然との共生の歴史です。昭和8〜9年にかけて、従来の突堤を補修するために「角船(かどぶね)」で巨大な石が運ばれてきました [1]。これらは「百貫石(ひゃっかんせき)」と呼ばれ、その名の通り重厚な石積みが現在の東防波堤の基礎となっています。昭和28年の大災害で港が壊滅的な打撃を受けた際も、この石積みが外側の消波工として機能し、壊滅を防いだという記録が残っています [1, 2]。
氷見の名の由来と「火見」の伝説
薮田漁港がある氷見市には、古代より狼煙(のろし)を監視する「火見」の場所であったという説や、海を隔てて立山連峰の万年雪(氷)が見えることから「氷見」となったという諸説があります。薮田の丘陵から眺める冬の富山湾と立山連峰の美しさは、まさにこの地名の由来を肌で感じさせてくれる絶景です。
2025年 氷見・薮田漁港の最新ニュースとトピックス
- 【2025年12月】寒ブリシーズン開幕: 12月中旬時点で「ひみ寒ぶり」の回遊が本格化。薮田港外の定置網では連日大型のブリが水揚げされ、堤防からも10kg超のブリを狙うショアジギングファンが集結しています 。
- 【復興】液状化被害からの完全復帰: 2024年の地震による駐車場の亀裂や陥没の改修が完了。2025年秋にはファミリーフィッシングの親子連れが震災前を上回る数で訪れています [3]。
- 【話題】2026年 護岸アート計画: 地震復興を象徴するプロジェクトとして、地元の中学生による「海と歴史」をテーマにした護岸アートの制作が2026年春に予定されています。
施設情報と「氷見の王者」グルメ
- 民宿 竹や(たけや): 薮田漁港から車で数分。天然の「氷見寒ブリ」の腹身を贅沢に使った「ブリトロ・腹身づくしプラン」は、2025年も食通の間で話題。3万円超の宿泊価格ながら予約が取れない人気です。
- ひみ番屋街: 漁港から車で10分。震災の液状化を乗り越え、2025年も「氷見浜丼」を求める観光客で賑わっています。ここで売られる「氷見うどん」のコシは絶品です。
- 氷見牛の石焼: 氷見特産の「氷見牛」。地元レストラン「古粋」では、とろけるような肉質が評判で、釣行後の贅沢なランチとして不動の人気を誇ります。
安全設備とルール:2024年能登半島地震の避難プロトコル
- 地震発生時は「鰺ヶ崎」の高台へ: 2024年の地震では、氷見市で震度5強を記録し、広範囲で液状化が発生しました。揺れを感じたら即座に港を離れ、背後の高台(鰺ヶ崎方面)へ避難してください。
- 津波ハザードマップの確認: 氷見市は津波の到達が早いため、堤防での釣行中は常にスマートフォンの緊急速報に注意を払いましょう。
- テトラ帯の立ち入り制限: 地震の影響で一部地盤が緩んでいる箇所があります。現地の立入禁止看板を必ず守り、安全第一を徹底してください。
