佐賀県唐津市北部、玄界灘の清冽な潮流が流れ込む「相賀(おうか)漁港」。ここは神話の時代、神功皇后が渡韓の折に「鰐の里(わにのさと)」と呼ばれたこの地に立ち寄り、榊の灰を撒いて荒ぶる海を鎮めたという「灰振り(はいふり)」伝説が息づく歴史の港です。釣り人にとっては、対馬暖流が運ぶ「キロ超えのアオリイカ」や、25cmを超える「尺アジ」の実績が安定する超A級のライトゲーム・フィールド。2026年2月に開催される伝統の「灰振り祭り」の熱気から、1983年日本海中部地震の教訓を刻む安全ルール、そして唐津が世界に誇る「活イカ」グルメまで。神秘と豊穣が交差する相賀漁港の真髄を、圧倒的な情報量で解き明かします。
相賀漁港の基本スペック・施設情報
相賀漁港は、佐賀県唐津市が管理する第1種漁港です 。玄界灘に面し、北側の岬が外洋の荒波を適度に遮る天然の入り江に位置しています。潮通しの良さと港内の静穏性が両立されており、沿岸漁業の拠点としてだけでなく、エギングやアジングの聖地としても全国から注目を集めています。
| 漁港名 | 相賀漁港(おうかぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第1種漁港(管理者:唐津市) |
| 所在地 | 佐賀県唐津市相賀 |
| 主なターゲット | アオリイカ、アジ、ブリ(ツバス)、サゴシ、カサゴ、マダイ、シロギス |
| 駐車場 | あり(港内に駐車可能スペースあり。漁業活動を最優先してください) |
| トイレ | なし(湊地区の公衆トイレや近隣施設を事前に利用推奨) |
| アクセス | 西九州自動車道「唐津IC」より車で約30分。呼子エリアから西へ約15分。 |
地形と海象条件:対馬海流が削り出す「10mの落ち込み」
相賀漁港を攻略する鍵は、その独特な水深プロファイルにあります。港周辺は全体として遠浅の傾向にありますが、外向きに遠投することで水深10m前後の砂地・岩礁混在エリアに到達します 。この急激な落ち込み(ブレイク)が、酸素供給量の多い表層水と栄養塩豊富な底層水を効率よく混合させ、多種多様な魚種の居付きを可能にしています。
2025-2026年の潮流解析によれば、対馬海流が流入する際に発生する複雑な「ヨレ」がプランクトンを滞留させ、それを追ってベイトフィッシュ(キビナゴやトウゴロウイワシ)が濃密に接岸します 。特に北風が吹く冬場でも、港内の静穏域では根魚の活性が維持され、外海側の潮通しが良いポイントでは青物の回遊が期待できる、二段構えの攻略が可能なフィールドです。
相賀漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2026年最新版
① 外防波堤・先端エリア(エギング&青物)
相賀漁港最大の激戦区。2025年10月のレポートでは、ここで500gから1kg超のアオリイカが複数キャッチされています 。2026年のトレンドとしては、「エギ王K」の3.5号を用いたスローフォールでの攻略が引き続き有効。また、夕まずめにはブリやサゴシの激しいボイルも確認されており、遠投性能に優れた「コルトスナイパー 青物キャッチャー 35g」などのメタルジグが2026年のマストアイテムです 。
② 港内岸壁・テトラ帯(アジング&ロックフィッシュ)
夜間の常夜灯周りは、アジングの絶好ポイント。2025年9月には、5:00前の早朝から多くのアングラーが詰めかけ、30cmクラスの良型アジが報告されています 。使用ワームは、濁りに強いグロー系や、2026年流行の「イージーシェイカー 3.0インチ」オレンジチャートグローが安定した実績を出しています 。
③ 隣接地磯エリア(ヒラスズキ&根魚)
港の脇に広がる地磯は、波が荒れた日のヒラスズキ狙いに最適。2025年の調査では、朝まずめの単発ボイルに合わせてプラグを通すことで、45cm超のヒラスズキがヒットしています 。足場が低いため、必ずスパイクシューズとライフジャケットを着用し、安全を第一に優先してください 。
灰振り祭りと神功皇后の伝説|「鰐の里」から続く禊の記憶
相賀・湊地区には、神話時代にまで遡る深い歴史が息づいています。
「灰振り祭り(厄神祭)」の起源
湊地区の最大行事である「灰振り祭り」は、神功皇后が渡韓の際、当時「鰐の里」と呼ばれていたこの港に立ち寄った故事に由来します [1, 2, 3, 4]。海が荒れて渡航できなかった際、皇后が榊を立てて天神地祇を招き、その榊を焼いた灰を撒いて禊を行ったところ、海が凪いだという伝説が残っています [1, 5]。現代では、毎年2月11日に厄年の男性が参拝客に灰を振りかけ、無病息災を祈る伝統行事として継承されています 。
「神集島(かしわじま)」との深い絆
相賀の対岸に浮かぶ神集島も、神功皇后が神々を集めて戦勝祈願を行った場所とされており、湊・相賀地区は古来より航海安全の信仰の地として重要な役割を担ってきました [5, 6]。この歴史的誇りが、現代の漁業資源を守るための厳格なマナー意識へと繋がっています。
2025-2026年 相賀・唐津エリアの最新ニュース
- 【2026年2月】厄神祭(灰振り祭り)開催予告: 2026年2月11日、湊疫神宮にて開催予定。灰を浴びることで一年間の無病息災が約束されます 。
- 【最新】2025年10月 アオリイカ好調: キロアップを筆頭に新子の数釣りが継続。エギングファンにとって最高潮のシーズンを迎えています 。
- 【話題】唐津新市誕生20周年記念: 2025年から2026年にかけて、「ニューイヤー花火」や「出張おもちゃ美術館」など、地域を挙げた20周年記念イベントが目白押しです 。
周辺施設と唐津北部の「活イカ」ガストロノミー
相賀漁港での釣行をより贅沢にするなら、周辺の「鮮度の極み」をチェックしましょう。
- いかの活き造り 大和: 鎮西町名護屋に位置し、河太郎の流れを汲む名店。海から直接ポンプで引き込んだ生け簀で、究極の鮮度のイカを堪能できます 。
- 鮨処 つく田: 銀座「きよ田」の系譜。唐津焼の器で供される江戸前寿司は、全国の美食家が訪れる聖地です 。
- 銀河食堂の夜: 東唐津の古民家レストラン。羽釜ご飯と地元の新鮮野菜を用いた健康的なランチが、2025年もファミリーに人気です 。
安全設備とルール:1983年日本海中部地震の教訓
相賀漁港を安全・快適に利用するため、以下のルールを厳守してください。
- ライフジャケットの完全着用: 1983年の日本海中部地震では、日本海側沿岸の釣り客が津波の犠牲となった歴史があります 。堤防上での着用は必須です 。
- 漁業活動への配慮: 漁船の航行路へのキャスティングや、作業場への無断駐車は厳禁です。漁師さんと挨拶を交わし、適切な距離を保ちましょう 。
- ゴミの完全回収: 釣り糸やルアーのパッケージは海洋汚染の原因となります。ラインクズ一つ残さない徳を持ちましょう 。
