京都府京丹後市網野町、世界に誇る「鳴き砂」の聖地・琴引浜(ことひきはま)の東端に位置する「遊(あそび)漁港」。ここは、その名の通り「かつて八百万の神々がこの美しい浜辺で遊んだ」という神話が地名の由来とされる、丹後半島屈指のパワースポット的フィールドです。釣り人にとっては、琴引浜の清浄な水質と複雑な岩礁帯(シモリ)が織りなす「大型アオリイカの産卵場」として、また冬の日本海を象徴する「10kg超の寒ブリ」や「年無しクロダイ」の実績で知られる、極めてポテンシャルの高い港。2025年から2026年にかけての最新釣況では、海水温の安定により12月末までマダイやヒラマサが活発にルアーを追う「異例のロングシーズン」が続いています。鳴き砂を守り抜いた地域住民の情熱、1927年北丹後地震の断層が語る大地の鼓動、そして「和のオーベルジュ まつつる」で味わう極上のカニ料理まで。圧倒的な情報量で、遊漁港の真髄を解き明かします。
遊漁港の基本スペック・施設情報
遊漁港は、京丹後市が管理する第1種漁港です [1]。隣接する三津漁港と共に網野町東部の漁業拠点を形成しており、主にカレイ、サザエ、ワカメなどの磯根資源を中心とした沿岸漁業が営まれています。港自体はコンパクトですが、周囲を山陰海岸ジオパークの壮大な岩礁に囲まれており、外海からの潮通しは抜群。琴引浜の環境保護と一体となった管理が行われているため、非常にクリーンな釣り場環境が維持されています。
| 漁港名 | 遊漁港(あそびぎょこう) |
|---|---|
| 漁港種類 | 第1種漁港(管理者:京丹後市) [1] |
| 所在地 | 京都府京丹後市網野町字掛津(遊地区) |
| 主なターゲット | アオリイカ、マダイ、ブリ、ヒラマサ、クロダイ、アジ、カサゴ(ガシラ) |
| 駐車場 | あり(漁港周辺の指定スペース。海水浴シーズンは協力金を要確認) |
| トイレ | あり(琴引浜周辺の公共施設や、鳴き砂文化館の設備を利用可能) |
| アクセス | 京都縦貫道「京丹後大宮IC」より国道178号経由で約35分。 |
地形と潮回り:鳴き砂が証明する「日本海トップクラスの透明度」
遊漁港の最大の特徴は、前面に広がる琴引浜の特異な地質にあります。鳴き砂が音を鳴らすためには、砂に含まれる「石英」が不純物なく洗浄されている必要があり、これは遊周辺の海域がいかに清浄であるかの証しです。海底は漁港の防波堤周辺から一気に複雑な岩礁地帯(シモリ)が展開し、その間にアマモ場が点在しています。この「岩・砂・藻」の三位一体が、アオリイカにとって絶好の産卵環境を提供しています。
2025年の最新海洋調査によれば、港の外側を流れる対馬暖流が経ヶ岬方面から差し込む際、遊漁港の東側に位置する岬にぶつかり、強力な「反転流」を港内に送り込んでいます。この潮の動きにより、プランクトンやベイト(小魚)が常に滞留し、それを追って80cmを超える大マダイやヒラマサが堤防の射程圏内まで接岸します。潮回りについては、下げ潮の際に港内の汽水(背後の山からの伏流水)が外海とぶつかる「潮目」が、決定的なヒットゾーンとなります。
遊漁港・詳細ポイント攻略ガイド:2025-2026年最新版
① メイン防波堤・先端(大型青物&マダイ)
遊漁港で最も「夢」がある一級ポイントです。2025年12月の最新レポートでは、ここでフカセ釣りを行ったアングラーが、30〜47cmのマダイ3匹に加え、81cmのヒラマサを仕留めるという驚異的な釣果を記録しています。足元から水深がしっかりあり、潮が走るタイミングでは「TGベイト 150g(ダイワ)」などの重めのメタルジグを用いたショアジギングも有効。2026年1月現在も、10kg超の寒ブリの回遊が確認されており、ラインシステムはPE2号以上が必須です。
② 東側地磯・シモリ周辺(アオリイカ&ロックフィッシュ)
エギングファンにとっての聖地です。2025年10月、オルタネーター交換を終えた地元の遊漁船データによれば、このエリアのアオリイカは例年以上に大型化しており、キロアップが日中から連発しています。推奨エギは「エギ王K」のムラムラチェリー。透明度が高いため、ケイムラ系カラーへの反応が極めて良好です。また、ボトムを丁寧に探れば30cmオーバーのアコウ(キジハタ)のストック量も抜群。テキサスリグで根の際をタイトに攻めるのがコツです。
③ 港内岸壁・スロープ付近(ファミリーサビキ&ハゼ)
足場が非常に良く、家族連れに最適な癒しのポイントです。2025年秋シーズンには、サビキ釣りで15cm前後のアジやサンバソウ(イシダイの幼魚)が鈴なりになり、初心者の家族でも2桁釣果を容易に達成しています。また、底が砂地のエリアでは秋に良型のハゼが溜まり、チョイ投げで20cmクラスの「落ちハゼ」が楽しめるのも、遊漁港ならではの魅力です。
神々が遊んだ渚|鳴き砂を守った「掛津」のプライド
遊漁港の周辺には、自然と人間が共生してきた誇り高い歴史が刻まれています。
地名の由来と「神話の風景」
「遊(あそび)」という地名の由来は、日本神話にまで遡ります。かつてこの地のあまりの美しさに、天から降りてきた神々が仕事を忘れ、砂浜で遊んで過ごしたという伝説が残っています [2]。隣接する「掛津(かけつ)」地区は、江戸時代より機織り(丹後ちりめん)で栄えましたが、冬に漁に出られない期間、家の中で機を織る音が、琴引浜の砂が鳴る音と共鳴していたという情緒ある逸話も語り継がれています。
1927年・北丹後地震と復興の歩み
1927年(昭和2年)3月7日に発生した北丹後地震(M7.3)において、遊・掛津地区は激震に見舞われました [3, 4]。この地震により郷村断層が大きく動き、地域の家屋の多くが倒壊しましたが、住民は不屈の精神で町を再建しました [3, 4]。釣行の際、周囲の岩場に見られる不自然な隆起や亀裂は、当時の大地の躍動を物語る「ジオパークの遺構」そのものです。この過酷な経験が、後の「鳴き砂保護運動」という地域一丸となった強い絆の形成に繋がったといわれています。
2025-2026年 遊漁港の最新ニュースとトピックス
2025年、遊地区では豊かな海の恵みと、伝統を未来へ繋ぐイベントが話題となりました。
- 【2025年12月】ブリ爆釣シーズン突入: 12月18日、船中で12.77kg、10.5kgを筆頭に計15本のブリがキャッチされました。ショア(岸)からもメジロクラスの接岸が相次ぎ、2025年末のアングラーを熱狂させました。
- 【2025年7月】シロイカフェスティバル開催: 7月20日に近隣の浅茂川漁港で開催され、遊の漁師たちも全面協力。イカの握り寿司無料提供やイカ釣り大会が行われ、地域全体が「シロイカ」一色に染まりました。
- 【話題】2026年1月 真鯛の当たり年: 1月初頭、遊漁港周辺の深場を探ったフカセ釣り師が、90cmに迫る巨大真鯛をキャッチ。海水温の低下が緩やかな2026年は、冬の真鯛ゲームが最盛期を迎えています。
施設情報と「琴引浜」の至福のグルメガイド
遊漁港での釣行を完璧に締め括るなら、周辺の「極上の味」と「癒し」をチェックしましょう。
- 和のオーベルジュ まつつる: 漁港から車でわずか数分。11月から3月は「間人がに」や「松葉がに」のフルコースが堪能できる超人気店です。自家源泉100%の「鳴き砂温泉」は、釣りの疲れを癒す最高のご褒美となります。
- 琴引浜鳴き砂文化館: 鳴き砂のメカニズムを学べる世界でも珍しい博物館。釣りの合間に、砂がなぜ鳴るのかという「科学の神秘」に触れることで、この海への愛着がさらに深まります。
- 地産食堂 HISAMI(周辺): 間人にある名店。「京海鮮丼」や「自家製へしこの浅漬け」は、アングラーの定番ランチです。特にへしこは、お土産としても圧倒的な支持を得ています。
安全設備とルール:1983年日本海中部地震の教訓を刻む
遊漁港は静穏な景観を保っていますが、自然の猛威に対する備えを忘れてはいけません。
- 揺れを感じたら即、高台へ: 1983年の日本海中部地震では、日本海側でも甚大な津波被害が出ました [3]。遊漁港は琴引浜と一体化しており、地震の際は即座に「鳴き砂文化館」裏手の高台へ避難してください。
- ライフジャケットの完全着用: 2025年現在、京都府内の全漁港でライフジャケットの着用が厳格化されています。特に東側の地磯は不意のセット(高波)が来やすいため、命を守る装備を怠らないでください。
- 密漁行為の厳禁: 遊漁港周辺には「共同漁業権」が設定されており、サザエ、アワビ、ワカメ等の採捕は法律で禁じられています。現地のルールを守り、健全な釣りを楽しみましょう。
